空き家の管理に困って無料でも手放したいという家主と、アトリエなどとして使いたい人を結び付ける奥多摩町の「0円空き家バンク」事業が好調だ。昨年4月の開始以来、登録された物件3軒のうち1軒が契約済みで、残る2軒も交渉中。空き家が欲しいという人の登録は50人を超えた。 (林朋実) 同町は定住推進のため、二〇一〇年度から空き家を貸したり売ったりしたい所有者と町に住みたい人をつなぐ「空き家バンク」事業を実施してきた。ただ、町内の空き家は五百軒以上あり、所有者が町外にいるなどの理由で手入れが十分にされていないものもある。町の若者定住推進課の新島和貴課長は「住める状態ではなく、空き家バンクへの登録を断った物件もあった」と明かす。 また、空き家バンクは利用できるのが定住希望者に限られる。町に定住するつもりはないが、空き家を利用したいという希望も以前から同課に寄せられていた。これに対して0円空き家バンクは定