バルトーク(Béla Bartók, 1881-1945)は、多くの自作曲を残した他に、編曲や楽譜の校訂も行っていました。その中で、バッハの平均律クラヴィーア曲集全2巻の校訂版が、EMB(EDITIO MUSICA BUDAPEST)から出版されています。 このバルトーク版平均律曲集、最も特徴的なのは、バッハ・オリジナルの全2巻48曲を教育目的で難易度別に並べ替えてあることでしょう。そして、演奏記号、運指、解釈等が細かく書き込まれた、実用版曲集になっています。また、一部の複雑なフーガは総譜で書かれており、その構造がわかりやすくなっています(右上の写真)。曲目順番のオリジナルとの対応は以下の通りです。 <バルトーク校訂版 第1巻> バルトーク校訂版オリジナル備 考