米国で「ヘリコプター・ペアレント」と呼ばれる過保護な親たちが、社会問題化している。もう大人にならなければいけない年頃の大学生の子供に、頭上を旋回するヘリコプターのように寄り添い、トラブルが起きたら“介入”してくる親のことだが、実はこうした保護者は日本でも珍しくない。モンスターペアレントを超える「ヘリコプター・ペアレント」の“出現”に、専門家は「大学生が自分で考え、決断する力が衰えるなど、悪影響が出ている」と警鐘を鳴らしている。(田中充) 「ヘリコプター・ペアレント」という言葉は1990年、米国人医師のフォスター・クライン氏が、教育書「愛情とロジックのペアレンティング-子供に責任を教える」の中で使ったのが最初といわれる。 教育問題に詳しい大阪大学大学院の小野田正利教授によると、米国では、子供の大学の講義の内容に抗議させる親のケースなど、さまざまな問題行動が報告されているという。 「日本では、