2021年も残すところひと月ほどとなった。日本の感染状況は落ち着いているものの、これまで通りの休暇は過ごしづらいかもしれない。もし冬休みのスケジュールが空いているなら、本を読んで思索を深めるのはいかがだろうか。 本の虫として知られるビル・ゲイツは読んだ書籍を定期的に紹介している。今回は「今年読んだ最高の5冊」を紹介していた。「子供の頃からSFが大好きだった」と語る彼の選ぶ5冊はやはり、サイエンスに関わるものが多いようだ。 未邦訳の書籍もあるが、間もなく邦訳版が出版されるものもある。新しい年を迎える前、2021を締めくくる一冊として、ぜひ手にとってみてほしい。 『ハムネット』 マギー・オファーレル ウィリアム・シェイクスピアは『ハムレット』を書く数年前、11歳だった息子のハムネットを失った──この史実から物語は始まる。子供の死はシェイクスピアの創作にどのような影響を与えたのか。彼はなぜ亡き息