東京電力が社員への夏のボーナス支給を見送る検討に入ったことが3日、分かった。福島第1原発事故の後、管理職を除く社員の年収を2割削減しているが、ボーナスは昨年の夏、冬とも支給していた。4月から始めた企業向け電気料金の値上げに批判が強いことを受けて、経費削減への姿勢を示す。 東電は7月から家庭向け電気料金も値上げしたい意向で、理解を得るためには一段の人件費削減は避けられないとの判断に傾いた。 東電のボーナスをめぐっては「値上げを強いる一方で、社員に賞与を出すのはおかしい」(埼玉県の中小企業経営者)などの批判が相次ぎ、原発事故の被害者らも問題視している。