8日早朝、地下鉄七隈線の延伸工事が行われていた福岡市博多区にあるJR博多駅前の市道が陥没。深さ15メートルの巨大な穴が、30メートル四方にわたって広がる大事故となった。周辺のビルには避難勧告。停電、ガス漏れなどの影響が拡大するなか、現場上空には終日報道各社のヘリが飛び交い、ニュースやワイドショーは陥没事故一色となった。 「前代未聞」と人ごとのようなコメントを出した高島宗一郎市長だが、事故の責任を負うのは工事の発注者である福岡市。じつは、七隈線延伸工事については、入札段階から先行きを危ぶむ声が上がっていた。(写真は8日夜の事故現場) 疑惑の地下鉄工事入札 平成25年12月と26年3月、福岡市交通局が地下鉄七隈線の建設工事3件の入札を実施した。それぞれの工事名と落札金額、予定価格、落札率についてまとめると次のようになる(金額はすべて税込)。 3件の工事の入札結果表(下、参照)によれば、中間駅(