私立中高一貫校「日大三高・中学」(東京都町田市)の女性教諭が、職場での旧姓使用と損害賠償を学校法人に求めた訴訟で、10月11日、東京地裁(小野瀬厚裁判長)は旧姓使用を認めない学校側に違法行為はないとして、女性の請求を棄却した。 2015年12月16日、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は夫婦別姓を認めない規定は合憲とする初の判断を示した。その判断で理由の1つとして挙げていたのが、「旧姓を通称としての使用が広まることで、不利益は一定程度緩和される」というものだった。この判断によって、職場などで旧姓使用ができると考えられるが、11日の東京地裁の判決は、それと真逆だった。