来日中のラオスのトンシン・タンマヴォン首相は16日、インターネット回線を通じて遠野市助産院「ねっと・ゆりかご」と県立大船渡病院による遠隔妊婦健診を視察した。首相は本田敏秋市長から説明を受け、先進的な遠野の取り組みに強い関心を示した。 首相は同日、遠隔医療システムを導入している香川県の医師会を見学。本県側の本田市長、市助産院、監督医の小笠原敏浩県立大船渡病院副院長とは回線でつなぎ、妊婦健診の様子を学んだ。 本田市長は、少子高齢化と産科医不在が続く中で情報通信技術(ICT)を使った遠隔健診に取り組んだ背景を説明。今後の発展可能性も紹介した。 ラオスは妊娠中の流産や新生児の死亡率が高く、産科医も不足している。首相は何度もうなずきながら説明を聞き、「ラオスで同じシステムを使うためにかかる費用は」などと質問。導入に積極的な姿勢を見せた。 【写真=インターネットを通じ、ラオスの首相らに公開された遠野市