Published 2022/12/09 21:01 (JST) Updated 2022/12/10 11:49 (JST) 防衛省が人工知能(AI)技術を使い、交流サイト(SNS)で国内世論を誘導する工作の研究に着手したことが9日、複数の政府関係者への取材で分かった。インターネットで影響力がある「インフルエンサー」が、無意識のうちに同省に有利な情報を発信するように仕向け、防衛政策への支持を広げたり、有事で特定国への敵対心を醸成、国民の反戦・厭戦の機運を払拭したりするネット空間でのトレンドづくりを目標としている。 中国やロシアなどは「情報戦」に活発に取り組む。防衛省は、日本もこの分野の能力獲得が必要だと判断した。改定される安全保障関連3文書にも、情報戦への対処力向上を盛り込む。
ロシア軍が今月11日まで占領していたウクライナ南部ヘルソン州で、戦死したロシア兵らを焼却していた疑いが浮上している。英紙ガーディアンが21日に報じた。米政府系団体はウクライナ市民ら220人以上が行方不明になっていると指摘。ウクライナがヘルソン州西部を奪還して10日が経過し、戦争犯罪の実態が徐々に明らかになっている。 ガーディアンが伝えた複数の地元住民の証言によると、ウクライナ軍の反転攻勢が激しくなった今夏以降、ロシア軍は死亡した自軍兵士を袋詰めにしてトラックでごみ処分場に搬送し、遺体を燃やしたという。焼却の時間帯は立ち入りが禁じられ、知らずに入場した住民は殴打された。遺体を燃やす臭いは近隣の住宅地に広がっていたとされる。 ウクライナ保安当局は、ロシア社会の動揺を防ぐため遺体焼却によって人的損失の証拠を隠滅しようとした疑いがあると指摘。ロシアのショイグ国防相は9月21日、5937人の死者が出
米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長が、ロシアの軍事面での失敗を強調/Mandel Ngan/AFP/Getty Image (CNN) 米軍制服組トップのミリー統合参謀本部議長は19日までに、ウクライナ戦争に関連し、ロシアは「ありとあらゆる」目標の達成に失敗しているとの戦況判断を示した。 戦略面、戦術面や作戦遂行の面で敗北を喫したと主張。「試みようとしたことに失敗した」と断じた。 ウクライナへの軍事支援を協議する関係諸国との国際会合後、オースティン米国防長官と共に臨んだ記者会見で述べた。 「ロシアは不法な侵略に伴って据えていた戦略的な(構造の)新たな組み立ての全てに失敗した。一つも達成されていない」と結論づけた。 ミリー議長は、侵攻開始時でのウクライナ全土の制圧、その後のウクライナ東部ドンバス地方の支配固めを重視する戦略への転換、中南部ザポリージャ州や南部ヘルソン州の占領を狙う作戦で
4年前の韓国軍による自衛隊機へのレーダー照射問題をめぐり、韓国国防省は、17日、照射は行っていないという見解を重ねて示しました。北朝鮮を念頭にした日韓両国間の安全保障面の連携強化を図ろうという動きへの影響が注目されます。 4年前に起きた韓国軍による自衛隊機へのレーダー照射問題をめぐり、当時、韓国側は、遭難した北朝鮮の船舶の捜索中にレーダーを運用したと説明し、自衛隊機をねらって照射したという見方を否定しました。 その後、韓国側はこの問題で日本側と協議する姿勢を示していました。 こうした中、韓国国防省の報道担当者は、17日の記者会見で「この問題では両国の間に意見の隔たりがあり、当時、韓国軍のレーダー照射はなかったという立場だ」と述べ、当時と同様の見解を重ねて示しました。 一方で、この担当者は「今後の韓日関係の推移を見極めながら、国防当局間の協議を通じて議論が必要な事案だ」と述べ、引き続き両国間
ロシア製のミサイルがポーランド領内に落下し、2人が死亡したと伝えられたことについてアメリカのバイデン大統領は、事実関係を正確に把握したうえで今後の対応を決めたいという考えを示すとともに、「初期段階の情報ではミサイルはロシアから発射されたとは考えにくい」という見方を示しました。 アメリカのバイデン大統領は、G20サミット=主要20か国の首脳会議のためインドネシアのバリ島に滞在しています。 ロシア製のミサイルがポーランド領内に落下し、2人が死亡したと伝えられたことについて、バイデン大統領は日本時間の早朝、ポーランドのドゥダ大統領や、NATO=北大西洋条約機構のストルテンベルグ事務総長と相次いで電話会談を行うとともに、G7=主要7か国とNATOの緊急首脳会合に出席しました。 そして日本時間の午前11時ころ、記者団に対し「何が起きたのかを正確に究明したうえで次にとるべき対応について決定する」と述べ
ロシアがウクライナへのミサイル攻撃を続ける中、15日、NATO=北大西洋条約機構の加盟国であるポーランドはロシア製のミサイルが国内に落下し、2人が死亡したことを明らかにしました。ロシアによる軍事侵攻後、NATOの加盟国内で初めて犠牲者が出たことになり、緊張が高まっています。 ポーランドの外務省は日本時間の16日午前8時ごろ、声明を発表し「ロシア製のミサイルがポーランド領内に落下し2人が死亡した」と明らかにしました。 それによりますとミサイルは現地時間の15日午後3時40分ごろ、日本時間の15日夜11時40分ごろ、ウクライナとの国境に近いプシェボドフという村に落下したということです。 ロシア製のミサイルが落下した村はウクライナとのもっとも近い国境からおよそ6キロ離れています。 ポーランドはアメリカが主導するNATOの加盟国で、ことし2月のロシアによる軍事侵攻以降、NATOの加盟国内で初めて犠
小泉悠(@OKB1917) 背景 ウクライナ侵略が始まってから9ヶ月で、ロシア軍は戦車1465両、歩兵戦闘車1682両、装甲兵員輸送車259両、その他の装甲戦闘車両695両にも及ぶ膨大な装備品を喪失したと見られている(1)。開戦前の時点でロシア軍が保有していた装甲戦闘車両は戦車3417両、歩兵戦闘車4293両、装甲兵員輸送車7452両であり(2)、特に戦車の損害が極めて大きい。この結果、ロシア軍はウクライナにおける軍事作戦を継続するために予備保管されている旧式兵器を現役復帰させざるを得なくなっている。2022年10月に報じられたところによると、ロシアは旧式化したT-62M戦車など800両を急遽近代化改修して実戦投入する計画である(3)。 では、ロシアの予備兵器はこれまでにどの程度が現役復帰しているのだろうか。また、今後も膨大な損害に耐えて戦争を継続する能力はどの程度残されているのだろうか。
ロシアの民間軍事会社「ワグネル」の建物に集まる迷彩服姿の人々=露西部サンクトペテルブルクで2022年11月4日、ロイター ウクライナ侵攻への参加が指摘されるロシアの民間軍事会社「ワグネル」の傭兵(ようへい)だったロシア人男性が「裏切り者」として殺害される様子という動画がインターネット上で出回っている。ロシアの在外・独立系メディア「メドゥーザ」などが13日、報じた。ウクライナ軍の反転攻勢でロシア側が守勢に回る中、私刑による組織内部や世論の引き締めといった狙いがあるとみられる。 この動画は、ワグネルと関係が深いとされるニュースサイト「グレーゾーン」が12日、通信アプリ「テレグラム」で「報復のハンマー」と題して公開した。頭部をハンマーで殴打されて殺されたとみられるこの男性は「エブゲニー・ヌージン」と自ら名乗っている。55歳というヌージン氏は、殺人罪で24年の禁錮刑判決を受けて露西部リャザン州の刑
ロシア軍、ウクライナ東部前線に予備役 大隊全滅、拒否なら監禁―統制取れず同士打ちも 2022年11月08日07時05分 訓練に参加するロシアの徴集兵=10月21日、南部ロストフ州(EPA時事) ウクライナ侵攻を続けるロシア軍は、一方的に「併合」した東部の前線に予備役を投入している。プーチン政権は苦戦を挽回しようと30万人の部分動員令を出し、既に5万人弱が展開したが、予備役で編成する1個大隊の全滅も伝えられた。組織の弱体化に加え、民間軍事会社「ワグネル」の加勢で統制が取れなくなっているもようだ。米シンクタンクの戦争研究所は「同士打ち」も起きていると指摘する。 ロシア予備役500人超死亡 手で塹壕掘り、砲撃で大隊全滅―ウクライナ 「部隊にいた570人のうち、無傷だった29人、負傷した12人を除く全員が死亡した」。東部ルガンスク州の前線に投入された予備役の生存者の一人が、独立系メディアに証言した
ロシア軍撤退後、衛星通信網「スターリンク」の端末を使うウクライナ南部ヘルソン市の住民=2022年11月12日、ロイター ウクライナのゼレンスキー大統領は12日、ロシア軍がウクライナ南部ヘルソン州の州都ヘルソン市から撤退する際、水や電気などのインフラを破壊していたと明らかにした。ゼレンスキー氏は露軍の目的について「市民をできる限り苦しめることだ」と指摘し、復旧作業に取り組む意向を示した。 ゼレンスキー氏によると、同市の重要なインフラ施設はほぼ破壊された状態だという。米CNNテレビは、市内ではインターネットがつながらず、水道も使えない状態だと報じている。 ウクライナ警察は12日までに、市内にある約2000の地雷や不発弾を取り除くなど、安全確保を急いでいる。警察は国内外の避難民に対し、市内への帰還は復旧が終わるまで「急がないでほしい」と呼び掛けた。
<普段は威勢よくロシア政府のプロパガンダをまき散らす国営放送だが、へルソン撤退のニュースは重苦しく暗いムードで伝えられた> ウラジーミル・ソロビヨフは、ロシア政府のプロパガンダ拡散役を担っていることで知られる国営テレビの司会者だ。しかしこのたび、ロシア軍がウクライナ南部のヘルソンから撤退することが決まったと報じた際は、いつもとは打って変わって沈痛な面持ち。ロシア軍の「歴史的敗北」にまで言及する意気消沈ぶりだった。 【動画】重苦しく暗いムードでへルソン撤退を伝えるソロビヨフと、普段の威勢の良いソロビヨフ 国営テレビ「ロシア1」で放送された番組「イブニング・ウィズ・ウラジーミル・ソロビヨフ」の司会者であるソロビヨフは、11月9日の番組冒頭で、本来ならばアメリカの中間選挙について番組内で議論する予定だったが、ロシア軍によるヘルソン撤退という、より重大な事態が発生したと深刻な面持ちで説明。その後、
ロシア軍との戦闘に参加するためウクライナに入り、現地で戦っていたとみられる日本人男性が死亡したことを日本政府関係者が明らかにしました。 日本政府はウクライナでの戦闘で日本人が死亡したという情報を受けて現地の日本大使館を通じてウクライナ側に情報提供を求めていました。 その結果、日本政府関係者によりますと、ウクライナでの戦闘で20代の日本人男性が死亡したことが分かったということです。 男性はロシア軍との戦闘に参加するためウクライナ側にたって戦っていたとみられていましたが、今月9日、死亡したということです。 ウクライナのどの地域の戦闘で死亡したのかなど詳しい情報は分かっていません。 現在、大使館が日本にいる家族との連絡などを行っているということです。 関係者によると、ロシアによるウクライナ侵攻で日本人が死亡したのはこれが初めてだということです。 SNS上ではロシア軍との戦闘に参加する『義勇兵』の
ロシアの複数の独立系メディアは、動員されてウクライナ東部に派遣されたロシア軍の予備役500人以上が攻撃を受けて死亡し、一個大隊がほぼ全滅した可能性があると伝えました。ロシア軍では、動員されたばかりの予備役も前線に送られ、戦死者が相次ぐなど、被害が広がっている可能性があります。 ウクライナ軍は、領土の奪還を目指して東部や南部でロシア軍に対する反撃を強めています。 ロシアの独立系メディアなどは今月6日、ウクライナ東部ドネツク州で戦闘に参加しているロシア軍の兵士らが、現地での悲惨な状況や不満を書いたとする手紙の内容を伝えました。 それによりますと、「4日間でおよそ300人が、死亡やけがをしたり、行方不明になったりした。機材の半分を失った」として、誤った作戦や指揮によって戦死者が相次いだとしています。 この報道についてロシア国防省は、国営のタス通信に対して、この部隊の人的損失は1%以下だとして否定
防衛省は、3日朝に北朝鮮から多数のミサイルが日本海の方向に発射されたと発表しました。 また、岸田総理大臣はミサイルのうち1発は、ICBM=大陸間弾道ミサイルの可能性があると明らかにしました。朝から時間を追って詳しくお伝えします。 中国外務省「問題点を直視し 対話再開を」 北朝鮮が弾道ミサイルを発射したことについて、中国外務省の趙立堅報道官は3日の記者会見で「朝鮮半島の平和と安定を維持し対話と協議を通じて問題を解決することは地域の共通利益に一致する。関係する各方面が朝鮮半島の問題点を直視し、対話を再開する条件を作り出すよう望む」と述べ、各国が北朝鮮と話し合いを行うべきだとする立場を改めて示しました。 韓国軍は、アメリカ軍と共同で最新鋭のステルス戦闘機などおよそ240機を投入して行っている空軍による大規模訓練について、4日まで5日間の予定だとしていた実施期間を延長することを決定したと発表しまし
弾薬、部品不足が深刻化 防衛省、継戦能力に危機感 2022年10月31日07時12分 海上自衛隊が実験として米ハワイ沖で発射した迎撃ミサイル=2007年12月(AFP時事) 防衛省が、ミサイルを含む弾薬や航空機などの部品不足に危機感を募らせている。弾薬の充足率を公表する異例の対応で世論に訴える。弾薬などの不足は有事の際に戦闘を続ける継戦能力の低下につながる恐れがあり、同省は問題解決のため予算増額を求めている。 〔写真特集〕陸自「戦闘糧食」~10年ぶりの「ミリメシ」更新、そのお味は?~ 岸田文雄首相は今月6日の衆院本会議で、「自衛隊の継戦能力、装備品の可動数は必ずしも十分ではない。十分な数量の弾薬の確保や装備品の可動数の増加が重要だ」と認めた。防衛省は年末に改定する安全保障関連3文書に、弾薬などの予算確保を担保する文言を盛り込みたい考えだ。 防衛省は21日、ミサイル防衛(MD)で使う迎撃ミサ
<ウクライナを「非ナチ化」するための特別軍事作戦は、いつの間にか世界の「悪魔主義」との戦いへとロジックが変化、ロシア正教会もプーチンを「首席エクソシスト」に任命するなど危険な兆候が露わになってきた> モスクワ赤の広場でウクライナ4州の併合を宣言して世界を敵に回したプーチン(9月30日、テレビ中継)REUTERS/REUTERS PHOTOGRAPHER ロシア正教会はこのほど、同国のウラジーミル・プーチン大統領を、悪魔祓いをする「首席エクソシスト」に任命した。 【映像】「靴も、お金も、マットレスも盗まれた」ロシア軍キャンプの絶望的な有様 ロシア政府は、ウクライナへの軍事侵攻の目標を「再定義」しようとしているようだ。2月24日に「特別軍事作戦」としてウクライナへの侵攻を開始した時、プーチンはその目標をウクライナの「非ナチ化」だと述べていた。だがロシア政府の最高意思決定機関である安全保障会議は
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く