■ 「ライフログ活用サービス」という欺瞞 実は、今年3月、総務省の「利用者視点を踏まえたICTサービスに係る諸問題に関する研究会」からは、有識者ヒアリングとして意見を述べる機会を頂いた。ただし、私に発言の機会が与えられたのは、「ライフログWG」における検討内容のうち、「より信頼されるサービスに向けて(配慮原則の提言)」の部分についてのみで、それ以外の部分については対象外だった。 あまり重大な指摘をする余地のない部分であったが、私としては与えられた使命を全うすべく可能な限り改善点を洗い出して、意見として列挙した。 この「配慮原則の提言」は、報告書案では「ライフログ活用サービス」という表現を使っているが、実質的には、これはすべて「行動ターゲティング広告」を対象としたものになっている。「ライフログ活用サービス」というと、利用者が自ら望んで活用する話に聞こえるが、行動ターゲティング広告では、基本的