21世紀を迎えた日本は世界史に類例のない急激な人口減少時代に突入し人口減少、少子高齢化がささやかれる中、本書が示した「未来の年表」は「静かなる有事」であり、ゆっくりとディストピアへ進むことを示します。本書は国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」データを主な参照元として「来たるべき新世界」における日本社会・日本経済を指し示した一冊です。担当編集者に曰く、「今年(評者注:2017年)4月に5年ぶりに公表された最新データを駆使した本は、これが初です」とのことであります。読後は暗澹とした気分でした。