ブックマーク / out-of-date.info (39)

  • 国家の品格 (よむ・きく・あるく)

    日は「敗戦記念日」である。「終戦」ではない。日は負けたのである。そして、少なくとも軍事的にそれをリベンジする機会は、永遠に失われたのである。 日は近くにある大国であるアメリカ中国のいずれかと同盟(対等同盟というよりは従属同盟)を結ばざるを得ない。そして、それはアメリカであるべきである。その理由は、軍事力が優れているからではなく、民主主義や人権意識(これが重要だ)といった価値観を共有しているからである。 しかし、先日の自民党の憲法草案をみるかぎり、日の価値観はむしろ中国に近づいているように見える。それらをもろ手を上げて喝采している層が、中国韓国嫌いのナショナリスト(というより、国権主義者)であるという現実は、皮肉いがいの何ものでもない。ある敵を持つと、自分もその敵に酷似してゆく、という現象は、稀なもの、というわけではない。 先日、長崎市長が日政府の核兵器禁止条約への消極的な態度

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    arkanal2 2013/08/25
    経済が落ち目になったからプレゼンスが落ちているのではなく、教養ある人間が減り国民がバカになっているから凋落しているのだ。
  • ロシア革命の考察 (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2013/07/21
    これは、もはやロシア革命という事象が、現代のわれわれ(すくなくとも筆者)にとって、何かそこから学ぶべき存在であることをやめつつあるからであるように、わたくしには思われるのだが、どうであろうか?
  • 人生と運命 (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2013/07/03
    伝統的なロシア・リアリズムのスタイルで、組織の中の人間とはどうあるべきか、また人倫とはいかなるものであるべきか、そういった重いテーマをみごとに問い掛けている傑作、ということが言えよう。過言ではなく、二
  • 安全保障ってなんだろう (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2013/04/16
    基本的に現状維持、つまりアジアや世界において、これから衰退に向かってゆくであろう日本の立場や安全を守るという立脚点以上のものの提示を行っていない。つまり著者の政治的なポリシーはあきらかに保守のそれであ
  • 衆院選総括 (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/12/23
    あれも減らします、これも減らします、これから日本は貧乏になります、でもそれを受け入れないと日本の将来はありません」ということが、国民のコンセンサスにならないと、「構造改革」はできないのではないか? そ
  • 美徳なき時代 (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/12/23
    ・道徳において、カントが提唱したような、どんな時代にも通用する定言命法のような基礎原理は存在しない。 ・個人が単位となった近代において、どのような道徳原理もその他の道徳原理と異なった整合性や論理体系を
  • ワイン (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/12/09
    偏見を承知でいわせていただこう。外務省にも、そして医療関係者にも、「ワイン通」と称される人物がいるが、はっきりいってそういう方々の「知性」や「教養」はたかくないとみなしている。ソムリエという職業に対し
  • ワイン (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/12/09
    「国の誇り」などと、国家単位の優劣を云々するような議論には賛成しないが、日本列島に生まれ暮らす者として、土着の文化(とくに食)を大切に思う気持ちは持っていたいものである。
  • どこまで素直にものごとを視るのか (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/12/09
    では日本はどのように進んでいけばいいのか。この質問に対する回答が与えられるどころか、保守二大政党制が確立しつつある今、システムを温存する方向へ潮流が向かいつつあるところに、「ふるきよき時代に帰ればよい
  • 北京のアダム・スミス (よむ・きく・あるく)

    非常に評価に困るだ。 最近の読了 ジョバンニ・アリギ「北京のアダム・スミス」作品社 A いちおうA評価にしておいた。 書のタイトルから想像できる内容は、きわめてつまらないのではないか、ということであるが、それは杞憂に終わった。著者は、まず一般のアダム・スミス理解が間違っているというところから説を始める。そして、資主義の発展のしかたにはスミス的方法と、マルクス的方法のふたつがあることを説く。そしてわれわれが一般的に理解しているのはマルクスの説だということがわかる。 そこから、「なぜ中国は西欧的進化を遂げずに列強のい物にされ、なぜ戦後になって急に発展してきたのか」という謎を解き明かしてゆく。その過程においては前著「長い二十世紀」で詳述された資主義の歴史に対するアリギ的なパースペクティブが欠かせないのだが、書でも簡略には触れられており、かならずしも前著を参照する必要はなくなって

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    arkanal2 2012/12/08
    希望を中国に託しているようだ。これは巻末の解説で山下範久氏が述べているように、アリギの一種のオリエンタリズムかもしれないのだが、現在の中国が周辺国に対して行っている軍事的な行動や貪欲な領土欲、そしてチ
  • 維新八策 (よむ・きく・あるく)

    われながらバカバカシイと思いながら読んでみる。 http://oneosaka.jp/news/120831%20維新八策.pdf 筆者には以下のように映った。ひとつひとつの提言の中には着目すべきものも含まれており、それほど荒唐無稽なことを言っているわけではない。しかし、教育改革の部分に関しては、ここに書いてある内容のほうが、大阪教育に関して橋下氏がいろいろと言い放ってきたことよりもずっとまともである。ということは、橋下氏の真意はここではかなり美化あるいは隠ぺいされていると言える。 政治、具体的には地方自治や公務員のあり方に関しては、制度的に民間のそれにできるだけ近づけるというスタンスのものであるようだ。筆者的には、これが流行の提言であることは承知しつつも、すべてを競争原理・資主義の原理に従わせればうまく機能する、という宗教じみたものが感じられて、実効性には疑問を持っている。そもそも、

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    arkanal2 2012/11/26
    ほんとですね。点を打つだけで検索結果がだいぶ違います。これはひとつ勉強になりました。 ただ、どちらもはてなブックマークばかり出てきて本家のサイトが下の方にあるなんて、グーグルもかなりアホです。
  • 逝きし世の面影 (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
     端的に言って、本書のインパクトは、「われわれは幸せな時代に生きていないのではないか」という問いを読者に突きつけているところにある、筆者はそう考える。ならば、なぜそうなってしまったのか、それは必然なの
  • 時事問題について意見を述べるということ(1) (よむ・きく・あるく)

    あるひとの山行記録を読んでいたら、いちばん最新の記事に尖閣問題のことがいろいろ書いてある。当然ながら常識的な感想の域を出ない。そういうムダな労力はやめて山の記事に専念して欲しいと筆者はおもうのだが、何というか一般の国民がこの問題を見るみかたがあまりに素朴なように思われるのだ。 まず、中国のレスポンスを「あまりに感情的」と見るみかたがある。これは一般大衆のレベルでは当たっているかも知れないが(筆者はそうは思わないが)すくなくとも政治家がいっときの感情に任せて対日関係を悪化させるわけがない。感情的に見える行動であってもそこには冷徹な計算が働いている(その計算が外れることもままあるだろうが)と見るべきである。 次に、彼我の国力(ここには経済力、軍事力、、人口、そしてJ.Nyeいうところの「ソフト・パワー」(この言葉はNyeの発明ではなく、すでに国際政治学の1ファクターとしては古くから認められてい

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    arkanal2 2012/11/26
    日本と中国、互いの関係が悪化した時により多くのダメージを受けるのは、どちらか? これに「日本」と即答できないレベルの人間が尖閣について語るのはいかがなものかと思う。  また、「尖閣」の非軍事的な価値を
  • 時事問題について意見を述べるということ(2) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    筆者の立脚点を明らかにしておくと、名誉感情(ナショナリズム)よりは経済優先である。これはあくまで筆者個人の立場であって、最終的には国民の総意によって方針を決定せねばならないが、優先順位を付ければ、(国
  • 時事問題について意見を述べるということ(4) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    筆者が危惧するのはB)の観点である。主張の正当性と支持はかならずしも一致しないことは先に述べた通りである。これは国力(軍事力ならびに経済力、そしてソフト・パワー)と外交力(ODAなども含む)の関数として表現
  • 時事問題について意見を述べるということ(10) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    )中国が国際的な会議の場などで主導的なアクターとしての地位を得るように協力する B)その過程で、彼らの名誉感情の拠り所である十九世紀的な膨張指向から、二十一世紀的な「世界に価値ある共有財を提供できる国家」
  • 時事問題について意見を述べるということ(11) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    筆者の結論をまとめよう。 1)日本は、中国と話し合いを持つべきである。 2)その際合意すべき内容として、以下の提案をする。  a)領土の帰属決定は棚上げする  b)漁業権については別途話し合う  c)将来、尖閣周辺の
  • 時事問題について意見を述べるということ(12) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    いや、強硬姿勢を取り続けて日本という国の安全と繁栄が続くなら、それでいいのだけれども、今の日本にはそんなプライドを保つだけの余裕が残っていると、本気で考えているなら、そういう国民は逝っていいとおもう。
  • 時事問題について意見を述べるということ(13) (よむ・きく・あるく)

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    arkanal2 2012/11/26
    交換価値として、たとえば尖閣を手放すことでGDPが10%上昇するなら、躊躇なくそちらを採るべきであろう。もっとも、それは中国がアメリカの防衛線を突破することを意味するから、そう単純には行かないことは確かではあ
  • 反古典の政治経済学 (よむ・きく・あるく)

    山行のことを先に書きたいと思っても、読んだをいつまでも放っておくわけにはいかない。 最近の読了 村上泰亮「反古典の政治経済学(上)(下)」中央公論社 A 村上氏は中曽根内閣のブレーンを務めた、思想的には右寄りと目される学者であった。またすでに出版後二十年近くを経た書を、どちらかと言えば左寄りに分類されるであろう筆者が、今さらながらに推すのは奇妙に感じられるかも知れない。筆者じしんの立場について長々と書くのはつまらないだろうしやめるけれども、筆者は「思想的ラディカル、現実的保守」という多分に分裂的な傾向を持っていて、心情的にはマルキシズムやラディカル・リベラリズムに共感を寄せるけれども、じっさいの政策において支持するのは穏健かつ漸進的な改革、というより改良であって、おそらく今売り出し中の維新の会、みんなの党、あるいは自民党右派(右派と目される安倍氏や石原氏(ジュニア)などが谷垣氏などの左

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    arkanal2 2012/11/26
    筆者は「思想的ラディカル、現実的保守」という多分に分裂的な傾向を持っていて、心情的にはマルキシズムやラディカル・リベラリズムに共感を寄せるけれども、じっさいの政策において支持するのは穏健かつ漸進的な改