本日は「敗戦記念日」である。「終戦」ではない。日本は負けたのである。そして、少なくとも軍事的にそれをリベンジする機会は、永遠に失われたのである。 日本は近くにある大国であるアメリカと中国のいずれかと同盟(対等同盟というよりは従属同盟)を結ばざるを得ない。そして、それはアメリカであるべきである。その理由は、軍事力が優れているからではなく、民主主義や人権意識(これが重要だ)といった価値観を共有しているからである。 しかし、先日の自民党の憲法草案をみるかぎり、日本の価値観はむしろ中国に近づいているように見える。それらをもろ手を上げて喝采している層が、中国・韓国嫌いのナショナリスト(というより、国権主義者)であるという現実は、皮肉いがいの何ものでもない。ある敵を持つと、自分もその敵に酷似してゆく、という現象は、稀なもの、というわけではない。 先日、長崎市長が日本政府の核兵器禁止条約への消極的な態度