「漫画家を守るためにやっていると言われると、ちょっと違うなと思う」――漫画家の赤松健さんは、著作権を侵害する違法ダウンロードの対象を拡大する政府方針について、こう懸念を述べる。2月8日、参議院議員会館でこうした政府の方針に対する実質的な“反対集会”が開催された。 本集会では、1月23日に反対声明を出した日本マンガ学会会長でもある漫画家の竹宮惠子さん、漫画家の赤松健さん、法学者の大屋雄裕さん(慶應義塾大学教授)、藤本由香里さん(日本マンガ学会理事、明治大学教授)が登壇。これまで映像と音楽に限定されていた違法ダウンロードの対象を静止画やテキストなど著作物一般に広げる政府の意向について、「漫画の研究や創作活動を阻害する」「そもそも法的な実効性があるのか疑問」など、それぞれの立場で反対意見を述べた。 「日本の漫画家、イラストレーター壊滅する」 漫画家の不安 映画と音楽の著作物については、2012年