日本企業による海外企業のM&A(合併・買収)の金額が、1〜10月の合計で昨年1年間を上回り、7兆円に迫ったことが5日、わかった。10月までの累計では過去最多の件数で、10月に発表されたソフトバンクによる米携帯大手、スプリント・ネクステル買収で金額も伸びた。さらに大型のM&Aが加われば、金額でも最高だった平成18年を超える可能性がある。円高を追い風に、需要が伸び悩む国内市場から海外に打って出る動きが活発だ。 M&A助言のレコフによると、10月までに公表された日本企業による海外企業のM&Aの総額は6兆9103億円で、昨年1年間を約6千億円上回っている。過去最高は、18年の8兆6090億円。 ソフトバンクによる買収額は1兆5709億円で、海外M&Aで2位の三井住友銀行や住友商事が英大手銀RBSから航空機リース事業を買収した案件の3倍にあたる。海外に市場を広げるための大型M&Aも相次いでおり、