というのが、私の現在の仮説だ。 特に、電子書籍に出遅れた感のある日本の出版社が、どうやって電子書籍業界の趨勢を帰られるか、と考えると、 フォーマットとアプリを押さえ、圧倒的な機能を持たせて、ユーザのベースを奪うことが鍵、と私は思っている。 ちょっと大胆な仮説だし、これだけではイミフメイなので、ちゃんと解説するデス。 1. 電子書籍では、「本」はコンテンツ、フォーマット、アプリ、デバイスの4層に「モジュール化」。 今までのようにコンテンツと流通を押さえても、勝てなくなった。 そもそも、電子書籍化で何が一番大きな事件だったか。 それは、今まで、一つの物理的実体として垂直統合されていた「本」が、 コンテンツ(本の中身)、フォーマット(.pdfとか.azw)と、それを読むためのアプリ、デバイスの4層に 「モジュール化」されたことで、競争環境が全く変わってしまったことである。 この「モジュール化」に
最近、グリーのゲームで遊ぶようになって、どうやったら1500万人もの会員を集め、高い収益を達成できるのか、考えてみた。 グリーの基本構造は、「無料」と名打ったゲームをやってもらい、そのアイテムなどを買うためのゴールドに対してユーザーがお金(広告)を払って得る、というモデルである。 言うは易しだが、実際、大変良くできている。 ワンクリックで誰でもできる単純なゲームでありながら、その攻略については裏技を含め奥が深い。 ユーザーは、徐々に深みにはまりながら、自然にもっと強いアイテムをもっと短期間に手に入れたいという欲を刺激して、有料化へと繋げている。 「フリー経済」の概念が流行っているがこれはウソである。 正しくは、「エスカレーションシステム」である。 つまり、0から1へ、1から100へと、徐々にユーザーを巻き込みながらその“忠誠度”を高め、いくつものフェーズ(ユーザーの教育され度合いレベル)を
テスラモーターズを知っているでしょうか。 僕は「最近気になるベンチャーは?」という質問に対して、ここ何年かは決まってこのテスラの名前を挙げることにしています。 テスラモーターズは、環境保護に配慮したエコカーである、EV(電気自動車)専業のメーカーです。デトロイトではなくシリコンバレーに本拠を持っていることで分かるように、自動車業界からのスピンオフではなく、むしろITベンチャーの香りを漂わせる異色な企業です。 僕が彼らに注目する理由は二つあります。それは技術面とマーケティング面の両面です。 ■ Google的な発想で動力を確保 まず技術面を話しましょう。 EVでは動力にエンジンではなくモーターを使い、リチウムイオンバッテリーを電源として使っています。ちなみにプリウスなどのハイブリッドカーは、HEV(Hybrid Electric Vehicle)と呼び、ガソリンエンジンとモーターを用途に分け
クラウドコンピューティング環境では、ユーザーが自分で何が欲しいかを選定するセルフサービスポータルシステムが必要になります。そのポータルシステムを利用することで、サーバー、ストレージ、ネットワークなどを最適な組み合わせで提供できなければなりません。 ここでは、セルフサービスポータルシステムと、それと連動してITリソースを割り当てるシステムを合わせて「サービスマネジメントシステム」と呼びます。図1に示したのはサービスマネジメントシステムの一例で、「IBM Tivoli Service Automation Manager」のアーキテクチャーを示してします。 クラウドコンピューティングは、動的な資源を自動構成する「プロビジョニング(=サービスのオートメーション)」を中心として、それを支えるオペレーション支援機能群と従量課金を基本とした、注文から提供までのサービスマネジメントシステムが必要となりま
居候生活はじまる ときは、2006年7月4日。場所は、溜池山王の交差点近くのランディック第三赤坂ビル。 1階ではマクドナルドが24時間眠ることなく、小腹を空かせた企業戦士たちに、ハンバーガーとフライとコーラと、つかの間の安らぎを提供している。このビルの8階にある投資ファンド『あすかDBJパートナーズ』のオフィスにて、僕らの挑戦は始まった。わずか6席の小さなオフィスに、3社が同居していた。我々は、居候(いそうろう)である。 このときはまだ、「ネットライフ企画」の原型は何もなかった。あったのは、机とパソコンと電話とファックス。中古のコピー機。あとは、社長の出口の頭の中にある事業計画だけだった。 (ライフネット社長・出口治明との出会いについては「第一回 プロローグ」をご参照) 本プロジェクトの相棒である社長の出口は、1948年生まれの58歳(当時)。後に知ることになるのだが、大手生保出身で、かつ
「知ってる情報はもったいぶらずに全部、お客様に渡せ」と、その昔、上司によく言われました。情報だけじゃなく、考えたこと、知見とか洞察という類のモノ、知的財産的なもの、すべてを全部出せと。 これは、価値ある情報を、「抱え込むな」、「出し惜しみするな」、「隠すな」、「もったいぶるな」、なぜなら 「全部出しきったら、翌日はまた、新たに価値あるものを見つける必要がでてくる。そうしたらお前はもっと努力するし成長するよ」という意味です。 何かを残しておけば、「次回までに何も結果がでなければ、コレをだせばいい」と思えます。そしてその考えが、進化や成長を阻害します。 たとえば「コストを 10%削減しろ」と言われたとします。いろいろ考えてみたら 15%のコスト削減が可能だとわかった。そこで 10%だけ削減して、「 10%削減、達成できました!」と言っておけば、5%の余裕を残しておける。 そうすればまた次回「さ
就職活動の現状 昨日の記事ですが、素晴らしい反響を頂いてびっくりしています。実を申しますと、複数の企業の方から既にアプローチを頂けました。近日中にお会いできるところもあると思います。最終的な結果に関しても、企業の了承が取れればこのブログで報告したいと思います。もちろん、全滅だった場合もここで報告します。その時は【文系ど素人シリーズ】は、【ニートのソーシャル・アプリ開発ブログ】に変更する予定です。乞うご期待、じゃない、がんばって仕事を探したいと思います。 さて、本題に入りましょう。昨日は技術的な面からmixiアプリについて書きました。今日は、企画戦略的な面からソーシャル・アプリを見てみましょう。昨日を記事を読んで今、どんなアプリを作ろうかと試行錯誤している人もいることかと思います。そこで、今回僕が作ったアプリの反省を踏まえながらソーシャル・アプリの戦略論について考察を述べます。僕も今回失敗し
2010年04月11日 22:38 カテゴリ人と組織 マーケターを早期から育成する会社ってまだまだ少ない Posted by fukuidayo Tweet 最近マーケティングに関して僕自身の問題意識が非常に高まっています。 それはたぶん広告代理店にいる友人から聞いた、広告をつくり販売するというモデルは限界。今は商品の企画から入るコンサルティングに業態転換しようとしている。という話と、新人研修で飛び込み営業や名刺交換営業をして疲弊している新人社員の話をよく聞くからかもしれません。 この機会にまとめておこうと思いまして、マーケティングの流れをちょっと図にしてみました。 ここでいうと、外部環境分析から成果の検証・標準化というところまでが、マーケティングになります。しかし、残念ながら、このプロセスに初期段階から携わることの出来るマーケターは多くありません。 例えば、「広告を出したい」という依頼を
セールスフォースが新しいビジョン「Cloud2」を披露、主役は「Chatter」。ソーシャルとモバイル機能をデモ(前編) 次の10年のためのクラウドコンピューティング「Cloud2」では、ソーシャル対応とモバイルデバイス対応が重要となる。米セールスフォース・ドットコムは4月8日(日本時間4月8日深夜)ニューヨークでイベントを開催し、このようなビジョンを明らかにするとともに、それを実現する同社の新しいサービス「Salesforce Chatter」の本格展開を今後行っていくとしました。 同社のCEOマーク・ベニオフ氏が行った基調講演は、インターネットのファンダメンタルな変化が感じられる内容でした。その様子を紹介しましょう。 Cloud1からCloud2へ ベニオフ氏登場、新しい時代のドアを開けよう。エンタープライズソフトウェアのための新しいビジョンを今日は紹介する。
無料で資料をダウンロード SEOサービスのご案内 専門のコンサルタントが貴社サイトのご要望・課題整理から施策の立案を行い、検索エンジンからの流入数向上を支援いたします。 無料ダウンロードする >> 起業家に役立つ便利なウェブアプリを分野別に25紹介。英語版サービスばかりですが、日本語で使えるモノもありますし、米国の起業家がどのようなサービスを使って仕事をしているのか、と言う参考にもなります。筆者は日本でもお馴染み、ヒートマップのASPサービスを最初に開発したCrazyEggのCEOです。 小規模なビジネスを運営するのは決して楽ではない!通常の管理業務をこなし、財政事情を把握し、さらに、マーケティングの成果を測定しなければいけないこともある。これはほんの序の口だ… 毎日他にも多くの仕事をこなさなければならないのだ。 しかし、幸いにも、作業を効率化させるだけでなく、ビジネスを成長させる上でも役
2010年03月27日 14:51 カテゴリ戦略とか、戦術とか ハイパーロングテールコンテンツ Posted by fukuidayo No Comments No Trackbacks Tweet Chris Andersonが2004年に提唱したビジネス・コンセプトがロングテールだ。 梅田望夫氏がウェブ進化論で取り上げたこともあり、広く人口に膾炙されている概念ではないかと思う。 しかし、本当にこれを理解し、ビジネスに利用している人がどれだけいるのだろうか。 なんとなく、「自分には関係の無いこと」「コンサルタントのマーケティング用語のひとつ」ととらえている人も多いのではないかと思う。 かくいう僕もそう考えている人間の一人だったのだけれど、最近すごく面白いな。と感じるビジネス事例があったので、紹介したい。 それは、Twitterでフォローさせて頂いている永川優樹( @egawauemon
2010年04月09日 23:15 カテゴリ事業家養成講座 マーケティングを考える際に外せない、「時間」という要素 Posted by fukuidayo No Comments No Trackbacks Tweet 以前、営業に関するエントリを書いたのだけれど、発掘に関しても触れてください。という声を頂いたのでちょっと書いてみようと思います。真剣に書くのはまた後日として、軽く考えをまとめておきたいと思います。 お客さんさえいれば、ビジネスは成り立つわけで、そういう意味ではお客さんを見つける発掘という活動は何より重要だと思うのですが、この発掘に関して、どうすればどの程度顧客が見つかるか。という方程式を確立しているところは少ないように思うのです。(参考:「できる」と感じるビジネスパースンが本当にやっていること) 真剣に方程式をつくろうと思ったら、やはり発掘という言葉では誤解をまねくかもしれ
政治、経済の政策なり、企業の戦略なり、「何をやらなければならないか」という "what" 自体は、多くの場合、ほぼコンセンサスが得られている. 難しいのはむしろ、どうやってそれを実行するか、という "how" の部分である. 「正しいことを考えていれば、必ずその通りに動いてもらえる」 と考えるのは、あまりにナイーブにすぎる. 重要なのは、1割しか実現できない 100点の what を追い求めるよりも、確実に実現できる20点をピンポイントで探し、それを工夫して関係者に伝え、彼らを動かすことである. だから最近は、what を100点に近づける作業よりも、常に「どこを一点突破するか」を考えることが癖になっている. 一見、インパクトが小さそうに見えることもいいので、とにかく実行できる小さな何かを探している. それはまるで、静かな池の中に、小さな小石を投げ入れたら、ぽかぁんと波紋が広がる、そんなよ
「起業してほぼ確実に成功する方法」 ホリエモンのこのエントリを、まあそうだよねーと思いながら読んでいたのだが、はてブのコメントを見たところ結構ネガティブな反応が多かったので驚いた。 どうも最近ネットでは、「長時間働くのは格好悪い」「海外ではそんな働き方誰もしていない。日本人格好悪すぎる」というようなエントリがよく話題になるようだが、私なんかはこうしたエントリを読む度に、 打ち込んでいることにできるだけたくさんの時間を使おうとするのってそんなに格好悪いことですか?? shi3zさんとかはiPadが発売されるからということでサンフランシスコまで出向いてすぐにレビュー中継を配信したりしている。iPhoneの時もそうだったけど、自分が情熱を傾けている対象に対して、この上でどんなものを動かしたら面白いだろう、何が必要になってくるだろうと必死で考えて、徹夜で仕事して会社に泊まって、私はそんなshi3z
2010年04月06日 20:58 カテゴリBOP 海外脱出に異論はあっても、取引にはそんなに異論もないわけでして Posted by fukuidayo No Trackbacks Tweet 日本はもうダメだから、海外に行け。というのはよく聞く話だけど、まぁ、そういう主張もナンセンスだし、大体僕自身が留学も海外勤務の経験もないものだから説得力がないのです。 とはいえ、最近仕事で資料をまとめていて、地方で働くドメ男はドメ男なりに、いろいろ思うところもあるので、ひとつ作成したグラフを紹介したいと思います。 新興国のGDPシェア推移 資料:IMF Gross domestic product, current prices U.S. dollarsより作成 2015-2024の期間はIMFによる2009-2014の平均成長率予測に基づき試算 中国が10数年後にはアメリカを抜いて世界第一位の経
方々のブログやツイッターで話題になっていたソフトバンクの孫さんの新入社員へのスピーチを聞いてみた。 孫正義LIVE2011(全編) このスピーチ2時間もあるんだけど、なかなか面白かった。 10時から見始めて、ようやくさっき終わったよ・・・ 孫さんというのはやっぱりすごいひとなんだなー。 で、彼のスピーチから学んだことは、人は死ぬ気でがんばればすごいことができるもんだなーということと、とにかくリスクをがんがん取った方がいいということ。 僕は常々思っていることなんだけど、人生ってのはコールオプションなんだよ。 外資系証券会社のトレーダーは、もうかればボーナスがたくさんもらえるし、損してもなんにもお咎めなし(最悪、首になるだけ)ということで、金融危機のときは、トレーダーの仕事はコールオプションだと随分と非難されたんだけど、実はそんなこといったら人生そのものがコールオプションなんだよね。 だって、
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