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ブックマーク / ikedanobuo.livedoor.biz (72)

  • 輸入インフレがやってくる : 池田信夫 blog

    2013年06月28日10:56 カテゴリ経済 輸入インフレがやってくる 5月の消費者物価指数(CPI)が発表された。コアCPI(生鮮品を除く総合)は7ヶ月ぶりに0%になったが、エネルギーを除くと-0.4%。つまり電気代が8.8%上がったおかげでデフレが止まったわけだ。 これはまだ始まりに過ぎない。輸入代金の値上がりはすぐには起こらないが、ここ8ヶ月で2割近く上がったドルの影響は、これから確実に出てくる。特に原発の停止で電力会社のコストは2割以上も上がっており、そこにドル高が加わると貿易赤字が4兆円以上ふえる。GDPの0.8%が、これだけで吹っ飛ぶ。 さらに来年4月には消費税が3%ポイント上がり、2015年には5%ポイント上がるので、これによって物価は3%以上あがる。そこに日銀が2%のインフレを上乗せすると、5%以上の物価上昇という石油危機のとき以来の大インフレになる。こんな政策を喜ぶ人

  • 中国と日本のカントリーリスク : 池田信夫 blog

    2012年09月17日22:49 カテゴリ法/政治 中国と日のカントリーリスク 今回の暴動で、中国のカントリーリスクがあらためて認識された。その最大の問題点は、政治の予測可能性が低いことだ。シンガポールのように警察の取り締まりがきびしいなりに一貫性があれば、企業も対応のしようがあるが、中国では共産党指導部の意向で法律は何とでも運用される。中国外務省の副報道局長が記者会見で「暴動の責任は日が負うべきだ」と述べたのも、日人の財産権は保護しないということだろう。 近代社会で財産権が絶対的に保護される理由は、この予測可能性(時間整合性)にある。時間を通じて行なわれる投資や借り入れなどの経済行動では、その前提となる法令や契約の遵守が保証されないと、将来のリスクを恐れて過少投資が起こる。法の支配によって国家から個人を守るバリケードを築き、蓄積した資を国家が略奪しないことを保証したのが、西洋近代

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  • 原発事故は「ブラック・スワン」か : 池田信夫 blog

    2012年05月20日10:32 カテゴリエネルギー 原発事故は「ブラック・スワン」か 茂木健一郎氏からのコメントにツイッターでは答えられないので、ここに書いておく。孫正義さんのこの議論、原発のblack swan性を考えると、決定的に重要です。 @masason 原発に百%の安全は無い。 自動車にも百%の安全は無い。 決定的な違いは、一回の事故でその国を壊滅させる程のリスクを伴うかどうかだまず問題は、原発事故が「ブラック・スワン」かどうかだ。タレブは、震災はブラック・スワンではないが、原発事故はブラック・スワンだとしている。その理由は、東電の想定していなかった原因(全電源の喪失)で起こったからだ。 通常の計算可能なリスクについては、確率で割り引いて考えればよいが、このような予想を超えた不確実性については、それを計算する根拠がない。それにどう対応すべきかについてはいろいろな考え方があるが、

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  • 中国化する政治? : 池田信夫 blog

    2012年09月01日10:36 カテゴリ法/政治 中国化する政治大阪維新の会の公約、「維新八策」の最終案が発表された。注目されているのは衆議院の定数半減だが、それは筋ではない。橋下市長は、そのねらいをこう語っている。政治任用で行政組織を作れば、議員の数は多くは要らない。選ばれた政治家の価値判断・決定と同じ価値観を持つ行政組織を作れば良い。こうすれば政治家の数が少ないからといって官僚依存になることはない。政治家と同じ価値観を持つ行政組織が誕生すれば、そのような組織に依存しても問題ない。つまり国会が立法するという(機能していない)建て前をやめ、官僚が立法する実態に合わせて、幹部公務員を政党の政治任用にして、実質的に選挙で選ぶことがねらいなのだ。これは民主党政権も「政治主導」という名でやろうとしたことだが、政務三役だけがパラシュート部隊のように役所に降りても、実権はすべて事務方に握られて

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  • 核への恐怖はなぜ大きくなったのか : 池田信夫 blog

    2012年09月03日10:07 カテゴリ 核への恐怖はなぜ大きくなったのか 福島第一原発事故の復旧を阻害している最大の障害は、過剰な放射能への恐怖である。政府事故調の最新の推定によれば、日の自然放射線は平均2.1mSv/年だが、福島の被災者の実効線量は98%以上が2mSv以下だ。世界の高線量地域のデータから考えると、福島では発癌率が下がる可能性が高いが、人々は放射能を恐れる。著者もいうように、こうした恐怖を科学的に説明することは不可能なので心理学の研究対象である。 放射能が人々に知られるようになった最初のきっかけは、広島・長崎の原爆だった。25万人の死者のほとんどの死因は核爆発による熱であり、被爆後すぐ帰宅した「入市被爆者」の平均寿命は日人の平均より長い。つまり核エネルギーは桁外れに大きいのに対して、放射線の影響は他の有害化学物質と比べて特に大きくはないのだが、両者が混同され、恐怖

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  • 原発を稼働させて地震・津波対策に投資せよ : 池田信夫 blog

    2012年08月29日23:43 カテゴリエネルギー 原発を稼働させて地震・津波対策に投資せよ 政府は駿河湾から日向灘に至る南海トラフを震源域とする最大級の地震が起きた場合、関東から九州・沖縄の30都府県で最大32万3000人が死亡、238万6000棟が全壊・焼失するという被害想定を公表した。冬の深夜に東海地方を中心に大津波が襲うケースで死者が最多になり、静岡県で10万9000人が死亡すると予想されている。 奇妙なのは、この中で中部電力浜岡原発の津波の高さが21mから19mに修正されたことだ。これは中部電力が建てている防波堤の高さが18mであることに配慮したものだろうが、浜岡ではすでに防水工事が完了しており、たとえ浸水しても福島第一のように全電源喪失という事態には至らない。万が一そういう事態になっても、福島事故と同規模であれば死者は出ない。 錯覚している人が多いが、日で想定されている原発

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  • 「弱者」はなぜ救われないのか : 池田信夫 blog

    2012年08月30日19:50 カテゴリ 「弱者」はなぜ救われないのか 「弱者救済」を理由にした貸金業法の上限金利規制や総量規制によって消費者金融業は壊滅し、債務者は闇金に流れ、弱者はまったく救われなかった。書は、それを当事者(立法当時の自民党の金融調査会小委員長)が自己批判したものだ。現代ビジネスでも著者が「告白」しているが、率直にいって「今ごろ何いってるの」という印象だ。特に総量規制の弊害については、私を含めて多くの経済学者が法改正前から警告してきた。その予想どおりのことが起こっただけだ。 問題は、こんな当たり前のことがなぜ政治の世界では通らないのかということだ。著者があげている原因は、選挙とマスコミである。これも独創的な洞察とはいいがたいが、それを自覚しただけましだろう。批判する人々を「三流経済学者」などと罵倒した後藤田正純氏は、いまだに反省の色も見えない。 著者もいうように、

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  • もう朝日新聞に逃げ場はない : 池田信夫 blog

    2012年08月31日09:51 カテゴリメディア もう朝日新聞に逃げ場はない 慰安婦問題で逃げ回っていた朝日新聞が、やっと社説を出した。見過ごせないのは、松原仁・国家公安委員長や安倍晋三元首相ら一部の政治家から、1993年の河野官房長官談話の見直しを求める声が出ていることである。 河野談話は、様々な資料や証言をもとに、慰安所の設置や慰安婦の管理などで幅広く軍の関与を認め、日政府として「おわびと反省」を表明した。多くの女性が心身の自由を侵害され、名誉と尊厳を踏みにじられたことは否定しようのない事実なのである。 松原氏らは、強制連行を示す資料が確認されないことを見直しの理由に挙げる。枝を見て幹を見ない態度と言うほかない。韓国政府が攻撃しているのは「軍の関与」ではない。それは日政府が最初から認めている。彼らは日政府が「強制連行」を認めないと攻撃しているのだから、それがあったかどうかは「枝

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  • 「正義」のコストを国民に押しつける朝日新聞 : 池田信夫 blog

    2012年08月21日11:32 カテゴリエネルギー 「正義」のコストを国民に押しつける朝日新聞 朝日新聞の1面トップに「原発なくても夏乗り切れた? 電力、ピーク時でも余裕」という奇妙な記事が出ている。見出しには「夏乗り切れた?」と書いてあるのに、記事の中の図の関西電力の部分では、ピーク電力需要2682万kWに対して、原発を除く発電能力は2542万kW。私が先週の記事で書いたように、原発が動かなかったら関西は大停電になったことを示している。 ところが、この記事は「西日全体では900万キロワット以上の電力が余っていたので、ほかの電力会社から関電に電力を送る融通をすればしのげた」というが、これは植田和弘氏の推測にすぎない。この図をどう読めば、900万kWも余っているのだろうか。 私の記事に引用した図を見ればわかるように、関電の供給能力2542万kWには「他社融通」644万kWが含まれている。

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  • 原発が動かなかったら関西は大停電になった : 池田信夫 blog

    2012年08月16日08:26 カテゴリエネルギー 原発が動かなかったら関西は大停電になった ゆうべの記事の補足。驚いたのは、福島みずほ氏が「関西は大飯原発が動かなくても電力は足りる。再稼働しないと足りないというのは脅しだ」と、関西電力の需給状況を出して主張したことだ。この図は、その逆を示しているからである。 7月27日のピーク需要は2650万kW、供給は3003万kWで、その差は353万kW。「大飯3・4号機は240万kWだから、動かさなくても足りる」と彼女は主張したが、それは間違いである。原発の電力は揚水にも使われるので、次の関電資料の図のように原発がなければ供給力は2542万kWしかない。おまけに27日には赤穂火力がクラゲで停止して60万kW減ったので、供給力は2482万kWしかなく、168万kWも足りない。原発が動いていなかったら、関西では大停電が起きていた。 「結果として足りた

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  • 福島みずほ氏の合理的な空論 : 池田信夫 blog

    2012年08月16日01:01 カテゴリエネルギー 福島みずほ氏の合理的な空論 きのうのニコ生は、うまく話が噛み合わなかった。福島みずほ氏が延々と無内容な話を続けるので、田原総一朗氏も切れてしまった。常識派の橘川武郎氏と澤田哲生氏と私はほとんど同じ意見だったが、番組の中で説明を尽くせなかったので、細かい点を補足しておく(テクニカル)。 国家戦略室の「原発比率シナリオ」には、まったく意味がない。政府が保険機能を果たさない日では原発は採算に合わないので、これから原発を建設する電力会社はないからだ。現状のまま放置すると、20年後には15%ぐらいになるだろう。そんなことはどうでもいいし、政府が決めるべきことでもない。重要なのは、社会的コストと便益を考えて、便益を最大化(コストを最小化)することだ。 エネルギーの便益を電力供給とすると、長期の社会的コストを最小化することが問題になる。直接コストで

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  • 放射能についての5つの神話 : 池田信夫 blog

    2012年08月14日20:00 カテゴリエネルギー 放射能についての5つの神話 放射線のリスクについての議論が盛り上がってきたが、まだまだ世の中には非科学的な神話が流布しているようだ。 神話1.どんな微量の放射線でも危険だ これは小出裕章氏の「原発は無限に危険だ」という被害妄想のもとになっているLNT仮説だが、世界の自然放射線は平均2.4mSv/年なので、これが当なら人類はとっくに絶滅している。低線量被曝のリスクについては、きのうの記事の第4図のように、年間6mSv以上の線量をずっと浴びている地域の発癌死亡率がむしろ他の地域より低い。これは低線量被曝が健康を改善するホルミシス効果と考えられる。 さらに高い線量については、アリソン教授のあげている時計職人のデータで見ると、3.7MBqあたりに閾値があると思われる(図の赤い範囲が骨肉腫を発症した線量)。これは年間被曝量に換算すると1300m

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  • 原子力についての4枚の図 : 池田信夫 blog

    2012年08月13日12:49 カテゴリエネルギー 原子力についての4枚の図 8月15日に、またニコニコ生放送で原発の討論会に出ることになった。「わかりやすい図を出してくれ」とのことなので、パワーポイントを4枚描いたが、番で使えるかどうかわからないので、せっかくだから紹介しておく。 原発の健康リスクは石炭火力や石油火力より小さい 上の図のように、TWhあたりの死者では、原発が群を抜いて低い。これはチェルノブイリの死者を含むWHOの統計だが、発電にともなう死者の半分は石炭火力によるもので、採掘事故だけで年間1万人を超える。日で原発を全廃すると、大気汚染を含めて年間3000人ぐらい死者が増えるだろう。 原発の社会的コストは高くない これはEU委員会の調査した外部コストとOECDの調査した直接コストを合算した数字(一部修正)だが、環境汚染や健康被害などを勘案すると、原子力のコストは天然ガス

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  • 再生可能エネルギーは原発の代わりにはならない : 池田信夫 blog

    2011年04月24日11:18 カテゴリエネルギー 再生可能エネルギーは原発の代わりにはならない 孫正義氏によれば「太陽光発電コストが原子力発電コストを下回った」そうだ。他方で、彼は「これから20年間、再生可能エネルギーを全量買い取りで補助すべきだ」という。なぜ原発より安いエネルギーに補助金が必要なのだろうか。 そもそも彼の引用しているNC WARNなる反原発団体のパンフレットの数字には、何の客観性もない。たとえばアメリカのエネルギー省の予測では、2016年でも太陽光(Solar PV)のコストは原発(Advanced Nuclear)のほぼ2倍だ。 しかもこれはワットアワーの比較である。原子力はコンスタントに電力を供給できるが、太陽光発電の稼働率は12%。今回の計画停電のような夜間のピークには役に立たない。数字を見ればわかるように、もっとも有望なのは非在来型の天然ガス(Advanced

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  • 就活の映す「泥舟化する日本」 : 池田信夫 blog

    2011年01月27日09:55 カテゴリ経済 就活の映す「泥舟化する日」 きのうのアゴラ就職セミナーは満員で、すごい熱気だった。特に学生からの質問が切実で、「企業が何を求めているのかわからない」とか「私の大学はもともと相手にされてないのだろうか」といった不安が大きいことがよくわかった。 城さんの話のポイントは、日の会社が「2階建て」になっていて、2階の大企業の正社員が「ローリスク・ハイリターン」である構造を前提にすると、学生の大企業志向はやむをえないということだった。このような二重構造が日の労働市場を非効率にしているのだが、学生がそれを変えることはできない。とりあえず2階にもぐりこむノウハウを身につけるしかない。 皮肉なのは、労働者に要求されるスキルと大学教育のギャップが大きくなって、学歴の意味があまりなくなっているのに、逆に学歴差別が激化していることだ。かつては物理的に制約されて

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  • 全員一致の呪縛 : 池田信夫 blog

    2011年01月28日10:21 カテゴリ経済テクニカル 全員一致の呪縛 通常国会は始まった早々、野党が全面対決モードだ。「ねじれ」によって野党が拒否権をもっているため、全員一致でないと何も動かない。こういう状態は国会でも初めてではないが、日の会社では日常的だ。経営の意思決定が各部門の代表者である役員によって行なわれ、彼らが全員一致しないと決定はできないからだ。日企業の意思決定が遅く、思い切った決定ができない最大の理由が、この過剰なコンセンサスにある。 その原因は、契約理論で考えると明らかだ。ハートも示すように、全員が資産のコントロール権をもっている共同所有権においては全員が拒否権をもつので、誰か一人が反対すると資産が利用できなくなるからだ。ジョイント・ベンチャーをつくるとき50:50で出資すると、株主が喧嘩したとき何もできなくなり、会社を清算する意思決定もできない。 ところが拙著でも

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  • 「テロとの戦い」とは何だったのか : 池田信夫 blog

    2011年05月02日20:49 カテゴリ法/政治メディア 「テロとの戦い」とは何だったのか オサマ・ビンラディンが殺されたらしい。アメリカ大統領が個人の殺害を発表するのも異例だが、あらためて考えると、10年も続いた「テロとの戦い」とは何だったのか、疑問をもたざるをえない。 ダン・ガードナーも指摘するように、テロによる死者は全世界で毎年約300人。そのほとんどは中東(特にイスラエル)で、これはアフガニスタン・イラク戦争のあとも減っていない。アメリカ国内でのテロの死者は、9・11以来ゼロだ。他方で、戦争による軍民の死者は約10万人。どう考えても、「テロとの戦い」は死者を減らすのではなく増やす結果になったというしかない。 しかしアメリカの軍産複合体にとっては、これは大勝利だろう。冷戦後、減らされてきた軍事予算がこれで増額され、ソ連に代わる新たな敵を作り出すことで、ブッシュ政権は圧倒的な支持を得

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  • 原子力の魅力はイノベーションがなかったこと : 池田信夫 blog

    2011年05月05日18:13 カテゴリエネルギー 原子力の魅力はイノベーションがなかったこと ビル・ゲイツのWiredビジネス会議での発言が話題になっている。「福島事故があっても原発は火力より安全だ」という話が注目されているが、題はエネルギー産業のイノベーションだ。彼は「原子力にはほとんどイノベーションがなかった。それがこの産業の魅力だ」という。 電力産業はこの数十年、地域独占と規制に守られて、古い技術がいまだに残っている。福島の悲劇は、40年前の「第2世代」の原子炉を延命していたことで、現在の主流である第3世代の原子炉では、受動的安全装置によって福島のような事故は(設計上は)起こりえない。第4世代が、彼の投資しているテラパワーなどの軽水炉と異なる設計思想である。まだ開発段階だが、主な技術として次のようなものがある:超高温ガス炉 超臨界圧軽水冷却炉 溶融塩炉 ガス冷却高速炉このような

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  • 史上最初の経済学者にして詐欺師、ジョン・ロー : 池田信夫 blog

    2012年05月02日12:26 カテゴリ経済 史上最初の経済学者にして詐欺師、ジョン・ロー ファーガソンが解説しているように、ローマ帝国からソ連に至るまで、歴史上の大国が崩壊する最大の原因は財政破綻とインフレである(ソ連の場合は物不足という抑圧されたインフレ)。日の江戸幕府が崩壊した原因も、各藩の財政が困窮して下級武士の生活が成り立たなくなったことだが、実物経済だったのでインフレは起こらなかった。 財政破綻でインフレが起こるのは、政府債務を返済するために中央銀行が銀行券を大量に発行するためで、現代でも国家破綻のほとんどはこのパターンだ。このしくみを発明したのがジョン・ローである。彼は史上最大の詐欺師として知られているが、「需要と供給で価格が決まる」という法則を発見した経済学の元祖であり、中央銀行や金融システムを発明した銀行家の元祖でもある。経済学者や銀行家が詐欺師に似ているのは偶然では

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  • ポスト・フォーディズムの限界 : 池田信夫 blog

    2010年02月25日12:00 カテゴリ経済 ポスト・フォーディズムの限界 鳩山内閣が迷走する一つの原因は、政権中枢に社会主義者や労組出身者が多く、市場経済を理解している人がいないことにある。その失敗を理解する上で、菅氏や仙谷氏などの出発点となった構造改革派を理解することは意味がある。 構造改革は、イタリア共産党の創立者であるグラムシやトリアッティが、マルクス=レーニン主義へのアンチテーゼとして提唱した思想で、その主な柱は議会主義による政権奪取と労働者管理による経営である。これはプロレタリアートの武装蜂起による革命を基方針とするコミンテルンの方針とは異なるため、構造改革は国際共産主義運動の中では異端であり、日でも左翼の主流となることはなかった。 議会主義は今となっては当然だが、重要なのは労働者管理である。これは19世紀のサンディカリズム以来、社会主義の主流であり、マルクスが構想したの

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