『メガゾーン23』がリリースされた1985年は、僕が21歳になった年だ。その頃は、後に「1980年代っぽい」とか「1980年代的」なんて表現が使われるようになるとは思わなかった。だって、当時の僕達にとって1980年代は「現代」であったわけで、いつまでも同じノリの現代が続くと思っていた。1980年代的と言えば、よく言えばノリがよく、悪く言えば軽薄。そして、ちょっとリッチ。そんな感じだろうか。何だか浮かれていた時代だという印象もある。 久しぶりに『メガゾーン23』を観て思ったのは、1980年代的だなという事だった。勿論、アニメーションのスタイルとしても、メカと美少女のコンセプトも1980年代的なのだけれど、それとは別に、描かれている人物の言動にも、あの時代を感じた。 細かい部分の話になるが、当時、劇中で描かれた新宿に驚いた。『新ルパン』最終回でも、『幻魔大戦』でも、リアルに新宿が描写されている