国土が小さく資源に乏しいスイスがいまや世界で最も豊かな国のひとつとなっている。経済の大きさで競うのではなく、その「質」で競争力をつけたスイス。ここに日本企業が学ぶべき点が多いのではないだろうか。 小国ながら、グローバルで存在感を示すスイス かつての日本経済が欧米の先進国に「追いつけ、追い越せ」と生産性を上げ、世界2位までの経済大国になるという成功を収めました。それから20年、GDPでは中国に抜かれ、国内でも「失われた20年」などと言われる低迷期を迎え、いまや日本経済の向かう先が見えない状況です。 グローバル化、ネットワーク化を迎えた新しい世界経済の中で日本はどのような存在になるのか。この問題を考える上で、非常に示唆的な本を読みました。それは、『スイスの凄い競争力』という新刊です。 ネスレ、ノバルティス、ロシュ、USB、オメガ、スウオッチなど世界的企業が存在するスイス。この国の競争力の全貌を