【ソウル=井上宗典】2日の日韓首脳会談を前に、韓国国内で日韓関係の改善を求める世論が強まっている。 歴史問題で強硬姿勢を貫く朴槿恵(パククネ)大統領の対日外交が、経済や民間交流に悪影響を及ぼしていることへの危機感が広がったためとみられる。朴氏は会談でいわゆる従軍慰安婦問題の「進展」を強く求める考えだが、韓国メディアは成果は薄いとの見方を示している。 中央日報は10月31日、「歴史問題で成果を上げようとごり押しすれば関係が余計に悪化する。両首脳が再び会える糸口を作るべきだ」とする専門家のコメントを掲載した。10月27日付のソウル新聞社説も、首脳会談の成果は期待薄との展望とともに、「それでも関係改善のための努力を続けるべきだ」と論じた。