先進国では出生率が低下し続けており、この原因としては不況や住宅価格の上昇などが挙げられています。人口減少が深刻な問題となりつつある先進国において、出生率の低下を止めるための策として挙げられるのが「より多くの子どもを生むこと」です。アメリカのシリコンバレーでは、代表的支持者として11人の子どもを持つ起業家のイーロン・マスク氏を抱える、出生奨励主義の「プロナタリズム」が人気を集めています。 Pronatalism is the latest Silicon Valley trend. What is it – and why is it disturbing? https://theconversation.com/pronatalism-is-the-latest-silicon-valley-trend-what-is-it-and-why-is-it-disturbing-231059
岸田政権の掲げる異次元の少子化対策.次の一手は出産の保険適用のようです.私も出産に保険が適用されないのはおかしい……と思っていた時期がありました. しかし,出産への保険適用には2つの問題がある.ひとつは周産期医療に関連した問題.そしてもうひとつは「社会保険とは何か」に関する根本的な問題です. 結論として,出産費用への支援は一律給付金増額で行うべきです.なのですが,今日はむしろその理屈に注目してください.保険適用もするし給付金も支給すればよいといっている人がいますが...ダメです. 保険適用のために まずは軽め(?)の話題から.正常分娩に保険適用をする……ためには, ・分娩費用の公定価格を定める ・そのための「標準的な正常分娩時の医療行為」を定める 必要が生じます.これまで各医療機関が様々な形で工夫してきた周産期医療のありかたを画一化・固定化することがサービスの向上につながるとは到底思えない
「最低限必要な日本史の知識を考えてみた」でも書いたけれど、歴史教科書やいわゆる教養書、いずれも細かすぎるという不満がある。私のようにそこまで歴史に詳しくなりたいと思っていない人間にとっては内容が過剰すぎるのだ。 知識には「知らない」と「知っている」と「詳しく知っている」の3段階があると思う。そして「知らない」と「知っている」の差は果てしなく大きい。歴史を学びたければ高校の歴史教科書が良いとは言っても、「知らない」ところからスタートするにはハードルが高すぎる。 そこで、もし私が子供の頃に出会うのなら、こういう資料が欲しかったな、という思いを込めて「10分で日本史」という資料を作ってみた。表紙含め10ページしかないので、1ページ1分で読めば10分で全部読める。 原始時代から現代までを網羅しており、人物も権力の移り変わりに重点を置くことで、歴史好きでなくとも知られているような主要人物はひと通り出
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大学生の19歳のときに大麻を使い始め、現在は薬物依存症の人たちの支援施設に入っている20代の男性が違法薬物の乱用防止につながればと取材に応じた。 大学に入り最初は真面目な学生とつきあっていましたが、仲間になりたいと思ういわゆる“目立っている”学生がいたんです。 「大麻を使用して遊んでいる」と聞いていましたが、薬物中毒者のイメージと違って様子は普通だったし、ヤバいという感覚は正直なかったです。 友人として話をするようになってしばらくすると、「やってみない?」と誘われました。 仲よくなりたいというのが大前提としてあったし、断ると一緒に遊べないのかなと思って。 お酒よりも軽いというし、まぁ別に大丈夫かな、1回くらいやってみようかな、そんな感じでした。 最初に大麻を吸ったのは、大学の寮のベランダでした。 おなかのなかで空気が下にポコンと落ちるような感覚がして、だんだんと視界に入るものがゆっくりに見
“命を救う”という理念のもとで理解を広げてきた慈恵病院(蓮田太二理事*当時、熊本市)の「赤ちゃんポスト」。しかし2020年3月までに預けられた155人のうち、早期新生児は85人にすぎず、残りがある程度育った赤ちゃんだったとされる。取材を続けてきた元熊本日日新聞社記者でジャーナリストの森本修代さんによれば、現場は想定外の事態ばかりで、それこそ初日から驚くような出来事があったそうで――。 【書影】想定外の連続…『赤ちゃんポストの真実』 * * * * * * * ◆開設日に預けられたのは3歳児だった 2007年5月10日。赤ちゃんポスト「こうのとりのゆりかご」が設置された。 蓮田は新しく整備したポストの前で、数十人の報道陣を前に「緊張しています。命を守ることが一番大切。理解が深まるよう頑張っていきたい」と話した。 それからわずか数時間後、病院職員は驚愕する。最初の子どもが預けられたのだ。 「赤
(ずいぶんと堅苦しい名前だけれど)社会構成主義の考え方、結構面白い。 アメリカでは中絶問題で世論が真っ二つに割れている。賛成派と反対派で議論すると、互いに相手の主張のおかしいところを攻撃し、自分の主張の正しさを訴える。話は平行線に終わり、関係性は断絶したまま。ところが。 リクツを戦わせるのをやめ、なぜ自分が中絶に反対するようになったのか、あるいは賛成するようになったのか、そのきっかけとなった個人的体験を語ってもらったところ、お互いに「ああ、そういう体験があると、そういう意見になるのは当然だよな」と理解と融和が進んだという。 この現象は興味深い。リクツというのは一見論理的で、論理的だからこそ普遍的なものだという思い込みがある。その普遍的なリクツから言えば相手の意見は非常におかしく矛盾に満ちていて、自分の理論こそ正しい、としか思えない。しかし相手は相手で同じことを考えている。ここに断絶が生じて
男の子を育てる時は父親が積極的に介入した方が良いな。父母の集まりで「3歳になったら息子に空手でも習わせようかと思ってる。なんだかんだ男の子社会は『こいつを怒らせたら怖いな』っていうのが抑止力になるから」って言ったら男親は「確かに」って反応だったのに女親はピンと来てなかったもんな。 — ヨッピー (@yoppymodel) June 19, 2023 これです。この呟きにいたる背景について書こうと思います。ちなみに、↑の呟きをしたあとに、「女の子は女の子で痴漢被害とかもあるので女の子だって腕っぷしが強い方が良いですよー」みたいな意見を頂いて「おー、確かに」と思ったので、男にしかわからない男の子の話、女にしかわからない女の子の話ってやっぱりあるなぁと思った次第です。僕は男なので女の子が受ける被害の話とかはピンと来ないところもあるからなぁ。 ともあれ、子どもが生まれてから、同じように子育て中のパ
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韓国は日本の先を行く超少子化国である。韓国の大手新聞の社説は、もう何年も前から「もはや誰も子どもを産まなくなる。遠からず大韓民国は消滅する」と警鐘を鳴らし続けている。 (『韓国社会の現在』p16より引用) 春木育美著『韓国社会の現在 - 超少子化、貧困・孤立化、デジタル化』を読みました。 韓国社会の現在-超少子化、貧困・孤立化、デジタル化 (中公新書 (2602)) 作者:春木 育美 中央公論新社 Amazon 私がびっくりしたこと ・韓国の合計特殊出生率は2019年に0.92と過去最低を更新した(日本は1.36です:参照) ・10代の7割が大学に進学するが、その多くは定職に就けないまま30代を迎える(私の友人を見ていても、日本人より韓国人のほうが自国内での就活には苦戦している印象です) ・20代の未婚率は91.3%(日本は79.7%)、30代の未婚率は36.3%(日本は34.8%) ・
先日、母親が抱っこひもをはずされるのを目撃したというツイートが大きな話題を呼んだ。 他にも「ベビーカーを蹴られた」「怒鳴られた」など、子連れの外出で危険な目にあう母親たちは多い。 電車に「子育て応援車両」を導入する活動をしている平本沙織さんもその1人だ。こうした現実と呼応するかのように、「#子連れ様」などネットにはさまざまなハッシュタグができ、子育て中の母親たちを追い詰めている。 2019年7月、東京都は都営地下鉄大江戸線の一部の車両に「子育て応援スペース」を導入した。壁一面に「きかんしゃトーマス」が描かれており、通勤ラッシュの時間帯でも、子ども連れやベビーカーでも気兼ねなく利用してもらうのが目的だ。 導入を訴えたのは、子どもが安全に移動できる公共交通機関を求める団体「子どもの安全な移動を考えるパートナーズ」だ。団体が0〜15 歳までの子どもを持つ保護者1000人超を対象にアンケートを行っ
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一人の女性の書いたブログが、いつの間にか国を揺さぶる様を見るにつけ、21世紀が来たな、と感じます。 さて、我らが親愛なる日本政府が動き始めてくれたのですが、いまいち何をしたら良いか分からないようです。 ホームページで一般国民に「どうしたら良い?」って聞かれても・・・っていう感じかと思いますが、まあでもやる気になってくれたのは嬉しいです。 そこで、大変差し出がましいですが、保育事業者兼、政府審議会委員として、また2人の父として現場から、「待機児童解消十策」と称して、具体策を提案したいと思います。 なお、現場の制度の話なので内容がマニアックで分かりづらいところがあるので、一般の方々は小見出しのみ読んで頂ければ。また長文であまりネット向きではありませんが、議員や政策担当者の方向けということで、ご容赦ください。 【待機児童解消を阻む「4つの壁」】まず、待機児童解消を阻んでいる4つの阻害要因を振り返
多彩な子育て支援 フランスは様々な子育て支援が展開されていることで有名な国である。日本でも、安倍政権の新・三本の矢の一本に「夢をつむぐ子育て支援」が組み込まれ、今年度から子ども・子育て支援新制度が始まっている。今後の働きながら子どもを育てられる社会の実現に向けて、多彩な子育て支援の先輩であるフランスから学べることは少なからずあるだろう。 はじめにフランスで実施されている現金給付と保育サービスについて確認しておこう。日本の現金給付は児童手当と児童扶養手当が該当し、育児休業給付金を含めたとしても3種類しかない。対してフランスでは、様々な現金給付がおこなれている。 たとえば、第2子以降にすべての子どものいる家族に支給される「家族手当」や、第3子以降に家族手当よりも増額される「家族補足手当」、他国の育児休業給付にあたる「子ども教育共有給付」、保育ママやベビーシッターを雇用した親に対して支給される「
お湯につかって百まで数えたり、シャンプーで変な髪形にして笑い合ったり。親と一緒に楽しんだお風呂の記憶がある人も多いはず。みなさんはいつまで一緒に入っていましたか。お風呂の子離れ親離れ、特に女の子のパパにとって気になる問題でもあるようです。 千葉県市川市の会社員下村英生さん(48)は、小1の長女(7)と一緒にお風呂に入るのが楽しみだ。共働きの妻の帰りが遅い日は積極的に一緒に入る。学校であった出来事や友達のことなど、湯船につかりながら知ることも多い。 そんな娘とのお風呂タイムも、遠からず終わる日が来てしまう――。下村さんの目下の気がかりだ。娘は自分で体や髪も洗えるようになった。「『一人で入る』と言われるまでは一緒に入りたい。その日が来るのは寂しいですね」■9歳で半数に 男性の育児で、真っ先に挙がるのが「お風呂に入れる」ことだ。慌ただしい就寝前、ママが家事をしている間にパパがお風呂に、と分担する
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