防衛省は16日、存在しないとしてきた自衛隊のイラク派遣の際の活動報告(日報)を初めて開示した。2004~06年の派遣期間中、現地の治安状況などを示すくだりに「戦闘」や「銃撃戦」の文字が複数あり、宿営地周辺で攻撃があった詳細が記述されていた。政府が自衛隊の活動範囲を「非戦闘地域」としてきた説明との乖離(かいり)が浮かび上がった。 日報はイラクで活動中だった陸自の部隊が作成した。開示したのは、省内に残っていた04年1月20日~06年9月6日の435日分、計1万4929ページ。派遣期間全体のうち、45%にあたる日数の記録で、治安が悪化した後期が多い。黒塗り部分もあり、活動の全容が明らかになったとは言えないが、給水や施設など実際の支援活動を担当した「イラク復興支援群」、サマワの行政機関や日本外務省などと調整を担った「復興業務支援隊」、撤収作業を担った「後送業務隊」の各部隊の陸自1佐クラスが、日誌の