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ブックマーク / number.bunshun.jp (29)

  • ポジショナルプレー、これが決定版。グアルディオラに直接聞いてみた。(田邊雅之)

    「ポジショナルプレーという単語を最近よく聞くんですが、あれは一体何物ですか? 記事やを読んでも、今ひとつわからなくて……」 最近、こんな質問を受けることが多い。 たしかに「ポジショナルプレー」というフレーズは、難解に響く。考え方自体は昔から存在していたが、日では使われてこなかったし、「戦術」や「ポジショニング」との違いもわかりにくい。 ポジショナルプレーとは何か。 自分なりに定義すれば、「攻守を問わずにピッチ上で優位性を創りだすために、戦術システムと選手の配置、組み合わせ方を考えた上で、監督が選手たちに実践させるプレーや細かなポジション取り、基的なノウハウの集合体」となる。 さらに補足するなら「監督が自らの理念に基づいて」という前書きや、「これまでの戦術的なアプローチが、さらに進化し、精緻化されたもの」と締めくくってもいい。 もちろんこれはあくまでも総論だし、まだイメージがつかみにく

    ポジショナルプレー、これが決定版。グアルディオラに直接聞いてみた。(田邊雅之)
  • なぜ補欠から突然キャプテンマーク。吉田麻也が試合後の謝罪をやめた理由。(西川結城)

    イブラヒモビッチと激しい1対1を繰り広げた吉田麻也。スピードで振り切られるシーンも激減し、すっかりスタメンに定着している。 眼前にいたズラタン・イブラヒモビッチに、痛烈なタックルを見舞った。相手は転倒し、思わず悶絶。吉田麻也はクールにその場を立ち去った。 「ファーストプレーでガツンとファウルされたので、あれは半分やり返しました」 2月26日。聖地ウェンブリーでのイングランド・リーグカップ決勝。吉田が所属するサウサンプトンはマンチェスター・ユナイテッド相手に互角以上の戦いを演じたものの、終了間際のイブラヒモビッチの決勝弾に沈み、2-3で敗れた。惜しくも頂点には立てなかったが、世界トップレベルのストライカーと堂々と渡り合った90分間を、吉田はこう振り返る。 イブラとの対戦は、ネイマールと同じ感覚だった。 「ああいう世界的なFWは、どれだけマークについても最後に結果を出してくる。勝負を決める選手

    なぜ補欠から突然キャプテンマーク。吉田麻也が試合後の謝罪をやめた理由。(西川結城)
  • ボールが収まる大迫のありがたさ。“正しい競争”でハリルJは甦った!(戸塚啓)

    前線で大迫勇也が発揮した「収める力」は攻撃の厚みを大きく向上させた。ここから振り向いてシュートを狙えるのも彼の武器である。 ロシアW杯アジア最終予選をのちに振り返ったときに、2016年11月15日は日本代表の転換点と位置づけられるだろう。過去4試合とは明確に区別されるアプローチで、日はサウジアラビアを2-1で退けた。 変化をもたらしたのは、“正しい競争”だった。 ここまで消化した最終予選の4試合で、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は所属クラブで出場機会の少ない選手もスタメンで起用している。チームの集合からほとんど間を置かずに実戦を迎えることもあり、選手の入れ替えを最小限にとどめてきたのだ。 今回のサウジ戦は違った。4日前の11月11日にオマーンとテストマッチを消化し、海外への移動で練習時間を削られることもなかった。 果たして、ハリルホジッチ監督は田圭佑、岡崎慎司、香川真司をスタメンから外

    ボールが収まる大迫のありがたさ。“正しい競争”でハリルJは甦った!(戸塚啓)
  • 元フィジカルコーチが語る日本代表。驚いたのは乾、武藤、そしてヤット!?(豊福晋)

    「日人はサッカーに適した、アスリート向きの人種です」 そう断言するスペイン人がいる。 ハビエル・アギーレが日本代表監督を務めていた頃、フィジカルコーチとして日本代表に帯同したフアン・イリバレンだ。 アギーレの右腕として、オサスナやエスパニョールでフィジカルコーチを務めてきた。現在はアラブ首長国連邦のアルワハダでアギーレと共に働いている。 日本代表のフィジカルコーチに就任する前、イリバレンは日人のフィジカルについての知識はゼロだった。日のクラブに携わったことも、欧州で日人選手と仕事をしたこともなかったからだ。 2014年夏、日に渡った彼は選手を近くで見て、触れ、言葉を交わし、あらゆる種類の測定を行った。彼はまず、日人のフィジカル、その特性を見出そうとした。 遺伝的に突出した爆発的なスピードと持久力。 そこでイリバレンを驚かせたのは、ふたつの数値だった。 「スピードと持久力です。ヨ

    元フィジカルコーチが語る日本代表。驚いたのは乾、武藤、そしてヤット!?(豊福晋)
  • ハリルを支えるスタッフ6人に聞く。皆さんの担当業務って、何ですか?(二宮寿朗)

    ハリルホジッチ監督は言う。「準備がすべて」であると。 その準備はいかになされているのか? 完璧主義者たる監督を支える、6人のコーチ陣の仕事ぶりに迫った。 Number928号(2017年6月1日発売)から全文掲載します! 完璧な準備――。 ヴァイッド・ハリルホジッチがよく口にするワードである。 「私はすべてをプログラムして、すべてをオーガナイズしてやっていく。選手が我々のところに来たときには、準備してきたものをやってもらって向上させるだけだ」 東京・郷にあるJFAハウスには、ハリルホジッチ専用の監督室が用意されている。ホワイトボードには選手名や、出場予定の試合スケジュールが書き込まれ、大型テレビには試合が流れている。 その監督室の隣に、コーチングスタッフ専用の部屋がある。ここが「完璧な準備」の最前線基地となっている。 メンバーは6人。コーチにジャッキー・ボヌベー、リオ五輪代表監督を務めた

    ハリルを支えるスタッフ6人に聞く。皆さんの担当業務って、何ですか?(二宮寿朗)
  • AFCが済州に下した処分を検証する。日韓サッカー騒動史に新たな視点を。(吉崎エイジーニョ)

    6月9日、韓国の『スポーツソウル』紙が第一報を報じた。5月31日のアジアチャンピオンズリーグラウンド16第2レグ、浦和レッズvs.済州ユナイテッド戦での暴行の処分だ。 ・試合中、警告累積でレッドカードを受けたチョ・ヨンヒョンに6カ月の出場資格停止。制裁金2万ドル。 ・試合終了直前に阿部勇樹に暴行したぺク・ドンギュに3カ月の出場資格停止、制裁金1万5000ドル。 ・試合後、槙野智章を追いかけたクォン・ハンジンに2試合の出場資格停止と制裁金1000ドル。 ・済州のクラブ側に制裁金4万ドル。浦和にも制裁金2万ドル。 これまで大きくは議論されてこなかったチョ・ヨンヒョンへの処罰とその重さは意外なものだった。アジアサッカー連盟(AFC)は後半36分にチョがファウルで退場し、なおかつ試合後の乱闘にまで参加したことに対して重い罰を課したとみられる。第一報が載った『スポーツソウル』は「済州は異議申し立てを

    AFCが済州に下した処分を検証する。日韓サッカー騒動史に新たな視点を。(吉崎エイジーニョ)
  • ビジネス界がシメオネに大注目!長期的視点を「捨てる」効果とは。(横井伸幸)

    ヨーロッパで歴代3位となる「公式戦39戦無敗」を打ち立て、スペイン記録を27年ぶりに塗り替えたチームが、その後の5試合で4敗するなんて一体誰が想像できよう。 おかげで、昨年11月のクラシコをバルサが圧勝した瞬間に「決まった」とされたリーガ優勝の行方はわからなくなってきた。 この稿を書いている時点で、首位は依然バルサ。2位がアトレティコで3位はマドリーのままだが、バルサとアトレティコの間にポイント差はなく、アトレティコとマドリーは1ポイント差でしかない。つまり、残り3節のスプリント、一度でもつまずいたら即脱落なのだ。 2連覇が当然と思われていたバルサは、ひときわ重いプレッシャーをきっと感じている。一方で、唯一ホームゲームが2つあるアトレティコは有利だけれど、上位で頑張るセルタとの対戦を最終節に残している。マドリーもバルサを封じ込めたエウセビオ率いるレアル・ソシエダと敵地で戦わねばならない。加

    ビジネス界がシメオネに大注目!長期的視点を「捨てる」効果とは。(横井伸幸)
  • <独占インタビュー> イビチャ・オシムから日本へのメッセージ。~Rewrite the Rule~(Number編集部)

    74歳になった今も全く変わらない、日そしてサッカーへの愛情。 日を離れて早7年──。今、オシムの目に日はどのように映るのか? 彼が待つサラエボに飛び、“我々が進むべき道”について聞いた。 ――今回のテーマは「Rewrite the Rule」。つまり、組織や社会を変革するための哲学についてお聞きしたいと思います。あなたは2006年にサッカー日本代表の監督に就任した際、まず最初に「日サッカーの日化」を掲げました。そこにはどんな意図があったのでしょうか。 「日化は実は簡単なことではなかった。言うは易しだが、実現は難しい。日人の特長を見極め、それを引き出す。さらに他者と比較する。ブラジルやイングランドと比べたとき、いくつかの領域で違いが明らかになった」 ――日人の特長とは何なのでしょう? 「勤勉さの面で日人は能力に恵まれている。それは能力であり特長だ。日では誰もが勤勉に働いて

    <独占インタビュー> イビチャ・オシムから日本へのメッセージ。~Rewrite the Rule~(Number編集部)
  • 公式戦で計測デバイス使用可能に。IT機器がもたらすサッカー革命。(木崎伸也)

    「デバイスには『加速度計』、『ジャイロスコープ』、『磁力計』が内蔵されている。それによってトラッキングカメラでは不可能なデータを得られるようになりました」 斎藤兼(カタパルト社のビジネス開発マネージャー) 今年7月、サッカーの常識を覆すルール変更が、またひとつFIFAからアナウンスされた。 これまでサッカーの公式戦では、選手にGPSなどの「計測デバイス」をつけることは禁止されていたが、IFAB(国際サッカー評議会)の要請により、ついに解禁されることが決まったのだ。 IFABとは、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドの各協会からの代表者1人とFIFAからの代表者4人で構成される、サッカーのルールを決める組織だ。これまでには「ゴールライン・テクノロジー」の導入などがここで認可されてきた。 今年5月のIFABの会合においてGPSデバイスが正式に認められ、それを受けてFIFAは

    公式戦で計測デバイス使用可能に。IT機器がもたらすサッカー革命。(木崎伸也)
  • 「技術やセンスなんて全く関係ない」田中順也が語るサッカー選手の条件。(小須田泰二)

    大いなる野心をもってポルトガルの名門スポルティング・リスボンでプレーしている田中順也。移籍2年目を迎える今シーズン、彼はどんなイメージをもって「成功のビジョン」を描いているのだろうか。 今回のインタビューではそのヒントを探るべく、こちらであらかじめ10個の「条件(要素)」を書き込んだカードを用意した。卓上でそれらのカードに序列をつけてもらいながら、その理由について聞いてみた。 その10個の条件は、次の通りだ。 リーダーシップ 感受性(センス) 技術 オリジナリティ(個性) フィジカル 経験 語学 コミュニケーション メンタル 野心(夢) 最初に選んだのは「野心」のカード。 カードを並び替えるのに、それほど時間はかからなかった。待つことおよそ3分。同列関係のカードがいくつか出てきた。サッカーのフォーメーションに例えたら、3-2-3-2、もしくは3-5-2ともいうべき形へとカードが配置された。

    「技術やセンスなんて全く関係ない」田中順也が語るサッカー選手の条件。(小須田泰二)
  • 日本代表には、「走る技術」がない?岡崎慎司の専属コーチが語る本質。(木崎伸也)

    「世界がどんどん走るサッカーをしているのに、南アフリカW杯以降、日ではポゼッションという言葉が流行ってしまった」 杉龍勇(岡崎慎司の専属フィジカルコーチ) 日サッカーには何かが足りない――。ブラジルW杯における日本代表の惨敗を見て、多くの人がそう感じたのではないだろうか。 技術水準が上がり、経験も積んで、戦術の引き出しも増えた。なのにW杯で1勝もできなかった。メキシコ人のアギーレが来ても、ボスニア・ヘルツェゴビナ人のハリルホジッチが来ても停滞感が漂い続けているのは、重要な何かが欠けているからに違いない。 そんなことを考えているとき、答えのひとつを示す人物に出会った。 フィジカルコーチの杉龍勇(法政大学教授)だ。 陸上選手だった杉はベルリン留学を経て、清水エスパルスのフィジカルコーチなどを歴任し、2012年から岡崎慎司の専属コーチを務めている。ブラジルW杯前には吉田麻也の指導も行

    日本代表には、「走る技術」がない?岡崎慎司の専属コーチが語る本質。(木崎伸也)
  • 戦意なきブラジルがオランダに0-3。「無意味な3決」で再びえぐられた傷。(細江克弥)

    3位決定戦ではベンチ入りをすることでチームを鼓舞したネイマール。ドイツ戦では「こんなクソみたいな試合なんか見たくない。ポーカーでもしようぜ」と言い放ったが……。 「決勝戦のつもりで戦うことを約束する」 しかし、歴史的大敗をピッチの外から見守るしかなかったキャプテン、チアゴ・シウバの国民に対する約束はついに果たされることなく、王国ブラジルはまたしても完敗を喫してW杯を終えた。 ドイツ戦での歴史的大敗のショックは、中3日の休養を費やしても、プライドを懸けると誓って臨んでも、痛々しいエースがベンチに入っても癒えることはなかった。この試合を「無意味な試合」と位置づけたのはオランダの指揮官ルイス・ファンハールだったが、結果的に「意味」を手にしたのはオランダのほうで、ブラジルは何一つ手にすることができなかったと言っていい。むしろ失望と落胆を上塗りする90分間は、ブラジルにとってあまりにも痛烈な悲劇だっ

    戦意なきブラジルがオランダに0-3。「無意味な3決」で再びえぐられた傷。(細江克弥)
  • 「世界9位」より重い「ナダル圧倒劇」。錦織圭が得た“トップ5”という評価。(秋山英宏)

    「応援していただいた皆さんにお詫びをしないと」とコメントした錦織。クレーコートで行われる全仏オープン(5月25日開幕)は、コーチのマイケル・チャンが1989年に優勝した大会でもあるので、大いに期待したい。 コートサイドで試合を見つめるコーチ、トニ・ナダルの表情がすべてを言い表していた。 ラファエル・ナダルの叔父でもある彼の目の前にあったのは、にわかに信じられない光景であったはずだ。過去6戦全勝の錦織圭に、ナダルが一方的に叩かれていた。錦織がゲームを支配し、ナダルはそれに対応するだけだった。トニコーチは途方に暮れているように見えた。そのボディランゲージが弱々しかった。 マドリード・オープン、5月11日の男子シングルス決勝で、錦織は世界ランク1位のナダルから第1セットを奪い、第2セットも相手のサービスゲームを先にブレーク、4-2と先行した。ナダルからの初勝利と、マスターズ1000グレード大会で

    「世界9位」より重い「ナダル圧倒劇」。錦織圭が得た“トップ5”という評価。(秋山英宏)
  • 本田圭佑&香川真司 日本のWエース名言集。 - Number Web - ナンバー

    サッカーの先頭を走る2人の男、田圭佑と香川真司。 世界のトップリーグで見せるプレーはもちろんのこと、 彼らはその言葉の力で、多くの人々に感動を与えてきました。 Numberが聞いた、日が誇るWエースの『名言』を一挙公開!

    本田圭佑&香川真司 日本のWエース名言集。 - Number Web - ナンバー
  • 大迫勇也、初ゴール以上の収穫。ドイツでの研鑽はブラジルに通ず。(ミムラユウスケ)

    デュッセルドルフとのデビュー戦で、値千金の先制ゴールを決めた大迫勇也。ゴール以外にもポストプレーなどで持ち味を見せ、早くもチームの信頼を勝ち取ることに成功した。 大迫勇也のデビュー戦は、彼の未来に光がさしていると感じさせるものとなった。 1860ミュンヘンの白と水色のユニフォームを着た初めての公式戦でフォルトゥナ・デュッセルドルフを相手に先制ゴールを決めたから、という単純な理由ではない。 「ただ待つだけというのはイヤだった」 そんな言葉とともに、成長するべくミュンヘンにやってきた23歳のストライカーの先には、何が見えているのだろうか。 2014年、1月7日。レーベンの愛称で親しまれるクラブへの入団会見で、大迫は移籍を決めた理由をこう明かした。 「まずはW杯というの(目標)があって。そのためには、『自分はこのままじゃダメかな』と思ったし、成長するために新しく環境を変えてチャレンジしたいなと思

    大迫勇也、初ゴール以上の収穫。ドイツでの研鑽はブラジルに通ず。(ミムラユウスケ)
  • セードルフが目指すサッカーとは?カカはできず、本田にはできるプレー。(木崎伸也)

    ウディネーゼ戦で後半37分から出場するも、2分でイエローカードを出された田。過密日程のせいか、万全のコンディションではまだプレーできていないようだ。 世界中のリーグで起きつつある現象が、コッパイタリア準々決勝の舞台でも繰り返されていた。 ここ数年、守備を重視したローリスク型のチームが勝てなくなり、多くのクラブが攻撃を前面に押し出したハイリスク型のスタイルに切り替えようとしている。ACミランのセードルフ新監督の抜擢も、その流れのひとつと言えるだろう。 だが一方で、モデルチェンジが簡単ではないことは、サッカー界の新たな常識になりつつある。短い時間ならば意識したことを実行できても、ふと集中が切れた瞬間に体に染み付いた癖が出る。それが隙やミスとなり、支配率は相手を大きく上回っても負けてしまう。 ウディネーゼ相手に66.7%を支配しながら、1対2で敗れたミランのように……。 今、ミランの新スタイル

    セードルフが目指すサッカーとは?カカはできず、本田にはできるプレー。(木崎伸也)
  • 「遠回りしたっていいと思ってる」J2の1年は遠藤保仁の何を変えたか。(二宮寿朗)

    「J2 Most Exiciting Player」を受賞する遠藤保仁。プロ入り初の主将、宇佐美をサポートする高めのポジションなど、初体験に満ちた1年となった。 いつもの指定席に、いつもの人がいなかった。 Jリーグ年間表彰の舞台となる2013年の「Jリーグアウォーズ」。2003年から10年連続でJ1ベストイレブンに選ばれていた遠藤保仁は、壇上に並んだ11人の選手たちを外から見つめていた。 セレモニー後、そのときの気持ちをちょっと聞いてみた。フッと軽い笑みを浮かべたのちに、実に彼らしい答えが返ってきた。 「久しぶりにベストイレブンのメンツを外から見ましたけど、日人全員というのは久しぶりだし、それは凄くうれしかったですよ。それに、あそこにまた立ちたいなって思いましたね」 いつも自然体で、すべての事象を後ろ向きに捉えることなく、自分の成長につなげようとする。来年1月に34歳を迎えるベテランの変

    「遠回りしたっていいと思ってる」J2の1年は遠藤保仁の何を変えたか。(二宮寿朗)
  • ベルギー撃破で得た「成功体験」。ザックJ、W杯への進路は固まった!(二宮寿朗)

    「勝てて良かったです。当に勝つことだけを意識していましたから」と、喜ぶよりもむしろホッとした表情で語っていた柿谷。 過去最強との呼び声高い“赤い悪魔”を、“青いサムライ”が沈めた。 それもアウェー、ベルギー代表にとっての聖地ボードワン国王スタジアム(旧ヘイゼルスタジアム)で、欧州予選10試合で4失点しかしていないW杯シード国(FIFAランキング5位)から3点奪って。 アザール、デブライネら傑出した若きタレントを擁するチームに、スタジアムを埋めたベルギーのサポーターたちは、W杯の優勝も決して夢ではないと信じている。だからこそ日に敗れた瞬間、一斉に大きなため息がこぼれた。悪夢じゃないか、とでもいうように。 勝利を淡々と受け止めた、青いユニフォーム。 ヘイゼルのアップセット――。 しかし深夜11時の冷気こもるピッチ上では、青いユニホームが飛び跳ねているわけでも、大喜びしているわけでもなかった

    ベルギー撃破で得た「成功体験」。ザックJ、W杯への進路は固まった!(二宮寿朗)
  • 「シンジ、マドリーに来ないか?」モウリーニョが香川を誘った日。(豊福晋)

    インタビューをしていると、時として思いがけない発言に出くわすことがある。 こちらがまったく予期していなかったことを話し始めたり、想定外の意見がでてきたり……。インタビューというものは話の流れをある程度計算して進めるものだけれど、そういった部分に関しては計算ができない。そして当に面白い話というものは、大体がそんな予期できないところから生まれるものだ。 今回、10月下旬にロンドンでセッティングしたジョゼ・モウリーニョとのインタビューでもそんなことが起きた。 取材も終盤に差し掛かった頃のことだ。モウリーニョはふとある話を始めた。 それは香川真司についてだった。 「実はまだレアル・マドリーの監督だった頃、私はカガワの獲得に動いていた。実際に我々は彼と話をした。ぜひレアル・マドリーに来てほしい。このチームで一緒にプレーしないかと」 モウリーニョが実際に香川と接触していた――。 香川のドルトムントで

    「シンジ、マドリーに来ないか?」モウリーニョが香川を誘った日。(豊福晋)
  • マンU対チェルシーはスコアレスドロー。ルーニーは残留へ……そして香川は?(山中忍)

    現在27歳、フットボーラーとして充実の時期を迎えているルーニー。国内最高の才能が、移籍問題で輝きを削がれるのはあまりにも惜しいことだ。 プレミアリーグ開幕2週目にして実現した、8月26日のマンチェスター・ユナイテッド対チェルシー。結果は両軍無得点の引分けに終わった。 優勝候補同士の直接対決は、注目の新監督対決でもあった。しかも、デイビッド・モイーズにとっては、公式戦でのホーム・デビュー。アレックス・ファーガソンの後任に抜擢された、マンUの「選ばれし者」は、観戦プログラム上で「後継者としての資格を示したい」と決意を表明していた。 一方、チェルシーに復帰したジョゼ・モウリーニョにとっても、格下相手の2連勝後に訪れた初の大一番だった。自称「選ばれし者」としては、名将としてのプライドを懸けた一戦でもあったに違いない。試合前の会見で、世界最大級のクラブであるマンUから就任要請がなかった無念を問われる

    マンU対チェルシーはスコアレスドロー。ルーニーは残留へ……そして香川は?(山中忍)