JR京都駅中央口のビル壁面に設置された吉田初三郎の「京都図絵」。写真撮影や待ち合わせの新スポットとして注目を集めそうだ(京都市下京区) JR京都駅(京都市下京区)中央口のビル壁面に、大正から昭和にかけて活躍した京都生まれの絵師、吉田初三郎の「京都図絵」が設置された。昭和初期の京の町並みを俯瞰(ふかん)した作品で、寺社や名所などが詳細かつ大胆に描かれている。図絵の近くには、同市在住の書家川尾朋子さんによる書「京都」も掲げられ、写真スポットや待ち合わせ場所として注目を集めそうだ。 「大正の広重」と称された吉田は、国内外で数多くの鳥瞰(ちょうかん)図を手掛け、鉄道網の発達と軌を一にした観光ブームを支えた。 図絵は1928年、昭和天皇の即位大礼を記念した「京都大博覧会」の観光案内に掲載された。京都駅北側に広がる碁盤目状の町並みを見下ろす構図で、主要な寺社や周囲の山々、鉄道や路面電車の姿も確認できる