もしギリシャのシシュフォス王が2016年に生きるオープンソースの開発者だとしたら、彼は現状に懐かしさのようなものを感じるかもしれない。 シシュフォス王が神から課せられた有名な罰として、巨大な岩球を丘の頂上まで押し上げて転がり落ちることを永遠に繰り返すというものがある。誰もほとんど気づかないうちに、世界中の開発コミュニティはここ数年で自分たちをシシュフォス王と同じような状況に追い込んでしまっている。1つ異なる点があるとすれば、今回の場合の<岩球>は大きくなり続けているという点だろう。 米国議会図書館は約2400万冊の蔵書を誇る、数千年にわたる人智の世界最大級の集積所である。 GitHubは2009年に設立され、いまでは無数のコードを抱えるライブラリやレポジトリが3500万以上ある。これは指数関数的増加をたどっており、14ヵ月程度で規模が倍になっているという。オープンソースコードが今日のプログ