本物を選ぶ「審美眼」が必要 現在、数々の生成AIが生まれています。そんななか、よく質問を受けるのが「生成AIを上手に使いこなせる人と使いこなせない人の差」について。僕自身が考える、両者の一番大きな差は「審美眼」だと思います。簡単に言えば、膨大な出力とねばり強く「選ぶ力」ですね。 生成AIが10個のプロトタイプをつくったとしても、その中で採用するものを選ぶのは人間です。その際、「どれがいいのか」をきちんと精査できる目利きの力が必要になります。でも、意外とこれが難しいものです。 たとえば、動画生成AIで「波の動画をつくって」とプロンプト(指示)を入力し、数十秒もすれば、綺麗な波の動画が1個出来上がります。しかし、本来、波の動きというものは非常に複雑な計算によって成り立っているので、物理シミュレーションを駆使して再現しようとすると、現状の生成AIがつくった動画は、物理法則に基づかないものも多いの