前回は,ユーザーの立場から見たベンダー・SEのあり方を取り上げたが,今回は同じ“供給側”ということでコンサルタントを取り上げよう。ユーザー企業および情報システム部門自身の責任については,この次に取り上げる予定なので,もう少しお待ちいただきたい。 一口にコンサルタントとは言っても,「戦略」「経営」「業務」「IT」などに分かれる。ここでは,すべてのコンサルタントに共通するものがあるという考え方に立って,コンサルタント全般を対象に総括的に検討していく。 経験不足のコンサルタントを利用して当初案への認可を得る コンサルタントについて,ユーザーから少なからぬ批判がある。「当り外れがある」「無駄な金を払った」「理想論を提案しっ放しだ」などなど。しかし,時に「すばらしいコンサルタントに巡り会えた」という話も聞く。ここでは,一般的に議論されるコンサルタントの資質や能力などは当然備えているものとして話を進め