9日、家族による捜索願いが出され、日が変わる0時ころ公館裏手の北岳山で遺体となって発見された朴元淳(パク・ウォンスン、64歳)ソウル市長。 捜査にあたったソウル市警は「死者の名誉のため」詳しい死因は明かしていないものの、「他殺ではない」としていることから自死を選んだものと見られる。 突然の失踪、そして遺体発見。韓国で起きた現役ソウル市長であり、かつ献身的な市民運動家の死は、その死の原因とも相まって大きな悲しみと怒りを社会に巻き起こしている。 ●人権弁護士から市民運動家、そして政治家へ1956年(55年とも)、慶尚南道昌寧郡に生まれた朴氏は、名門の京畿高校を経て1975年ソウル大学に入学した。すぐに当時の朴正熙(パク・チョンヒ)大統領の独裁に反対する民主化運動に参加し、4か月間投獄された後で大学を除籍となった。 その後、檀国大学史学科に再入学するかたわら、1980年に司法試験に合格した。司法