韓国では8月15日は、日本による植民地支配が終わった解放「光復」の日だ。75周年となる今日、文在寅大統領が行った演説には、いくつもの新たな視点が存在した。その深意を読み解く。 ●「愛国志士」迎え毎年場所を変えて行われる「光復節慶祝式」は今年、ソウル市内にある東大門デザインプラザ(DPP)で開かれた。以前は競技場として様々な政治行事が行われた由緒ある場所であったが、2014年にイラク出身の建築家ザハ・ハディッドが設計した未来的な建物へと生まれ変わった。ソウルのランドマークの一つだ。 この日の式はいくつかの点で「破格」だった。まずは2人の司会のうち一人として、聴覚に障害を持つイ・ソビョル氏が大役を務めたことだ。イさんはたどたどしい声と手話を交えながら、スムーズに記念式を進行した。青瓦台(韓国大統領府)は「はじめての出来事」と説明した。 次に、先に文在寅大統領が入場し、その後に入場する「愛国志士