ブラックパワーを主張した黒人アスリートたち 黒人差別への異議をスポーツの場で表したケースでは、1968年メキシコ・オリンピックが思い出される。200m走で金メダル、銅メダルを獲得した米国のトミー・スミス、ジョン・カルロスの両選手は黒い革手袋をはめて表彰台に上がり、片手の拳を高く突き上げる「ブラック・パワー・サリュート」を行った。 その年、キング牧師暗殺と、それに端を発する暴動が全米各地で起きており、アメリカの人種問題が沸点に達していた中でのことだった。当時も「スポーツに政治を持ち込むな」と大いに物議を醸したが、サリュートの瞬間を捉えた写真は現在に至るまで、時代の象徴としてことあるごとに用いられている。 2016年にはNFLのコリン・キャパニック選手が黒人への警察の暴力に異議を唱え、試合前の国歌斉唱中に膝をついた。これも国を二分する大議論となり、キャパニック選手への賛同者が出ると同時に激しい
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