「いま、この瞬間、家を追い出されて、路上に追いやられる若者がいます。いま、この瞬間、おなかをすかしている子どもがいます。その子どものために炊き出しに並ぶ親御さんがいます。そして、いま、いのちを断つことを考えている大勢の人たちがいます」 5月6日、「つくろい東京ファンド」の稲葉剛さんは、参議院厚生労働委員会でこう訴えた。 東京・四谷の聖イグナチオ教会で開かれた「大人食堂」に大勢の人が集まり、お弁当や食料を受け取った。こうした民間の支援も限界にきている。国をあげて感染症対策と貧困対策をしなければ大変なことに 撮影:tenhana 長引くコロナ禍に、日本の貧困が加速している。GWの5月3日、5日に行われた「大人食堂」には660人の人が訪れ、食料の配布や生活相談を受けた。 「コロナ以前、こうした食料支援の現場に来られる方は中高年の単身男性がほとんどでした。が、今では10代20代の若者、女性、お子さ