商船三井が、環境に配慮した船舶を実用化する。技術的に実現可能な次世代船「ISHIN(維新)」シリーズで、6月には太陽光発電システムとリチウムイオン電池を組み合わせたハイブリッド自動車運搬船が完成する。同シリーズは3種あり、2014年後半にはエンジンの排熱エネルギー回収効率を高め、二酸化炭素(CO2)排出量を20%減らせる大型ばら積み船も完成する。将来的にはCO2排出量の半減を目指す。13年以降の新造船にCO2排出基準が課される新たな規制を視野に入れており、商船三井は技術開発を加速し、市場をリードしたい考えだ。 6月に完成する自動車船は「ISHIN-I」をコンセプトにした次世代船で、三菱重工業と三洋電機と共同で開発を進めてきた。甲板上には世界最大規模の発電容量となる約160キロワットの太陽光パネルを設置。大容量のリチウムイオン蓄電池も搭載し、この電力で港内を低速で航行する際のエネルギーをすべ