山田佳之 笛田・山田技術士事務所 本技術レポートは著者の許可を得て、笛田・山田技術士事務所のライブラリーに掲載された記事を転載しています。オリジナルはこちら。 1. アンチブロッキング剤 ブロッキングとは、プラスチックフィルム(フィルム)同士が互いに接着する性質を示す言葉です。プラスチックフィルムの製造において一旦ブロッキングが発生すると、最悪の場合生産設備を停止する事となり、結果として多額の損失が発生する場合がある。ブロッキングは、フィルム表面が平滑であればあるほど強くなる。また使用している樹脂、例えばポリエチレン樹脂の密度が低くなるほど樹脂の結晶度が低くなるため、ブロッキングが起こりやすくなる。さらにフィルムの肉厚が薄くなればなるほど強くなり、光沢があり透明性が高いフィルムでもブロッキングは起こりやすくなる場合がある。 ブロッキングを防ぐためには、フィルム表面に微細な凹凸を付けることが