島型でパーティションのない机、部門代表に掛かってくる電話、朝礼後にオフィスを出発して夕方に帰社して終礼する営業担当者――日本のオフィスの日常風景で「和を大事にする日本」の象徴とも言われる。なぜこうした業務スタイルになったのか。源流を辿っていくと、不思議なことに「電話加入権」に行き着いた。 日経コミュニケーション6月号で、特集「固定電話はもういらない?」を執筆した。ひかり電話需要による内線電話システムの更新から7~8年が経過し、オフィスの電話が更改期を迎えつつある。特集ではオフィスの電話のあり方について、先進ユーザーやベンダーの動向をまとめた。 取材の過程でふと気になり、内線電話システムのベンダーに「なぜ現行の電話スタイルになっているのか」と聞いたところ、帰ってきた答えが「電話加入権が大元の理由」とのことだった。 ことのあらましは以下のようなものだ。加入電話サービスを利用するには、1回線ごと