しかし、日本で現場を変えるには、やはり、産業構造、契約構造を踏まえて、管理者や発注者の方に、「新しいビジネス背景の中でなぜアジャイルが自然と主流になってきたか」、ということを理解して頂く必要がある、と考えました。そして、野中先生にお願いし、一緒に書いていただけることになったのです。しかも、縦書きで! 「スクラム」もしくは「アジャイル」というソフトウェア開発手法をご存知だろうか。 現在、ソフトウェア開発の現場は世界的に大きく変わろうとしている。従来は、作るソフトウェアについての要求を事前にすべて収集・把握し、それを分析・設計・実装し、最後に全体テストをする、(...)という手法が主流だった。しかし現在、優先順位が高い機能から動くものを作り始めて短い時間で一部を完成させ、それを顧客やユーザーに早く見てもらい、フィードバックを受けながらソフトウェアを成長させる「アジャイル」と総称される一群の手法