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2016年9月28日のブックマーク (2件)

  • サエキけんぞうの『ハドソン川の奇跡』評:イーストウッドは“9・11後遺症”にどう回答したか

    多くの人がニューヨークやパリ、ロンドンには「観光目線」ででかけるだろう。そこではホテルの廊下や下町の路地でさえもキラキラと輝き、ひとときの非日常に酔える。しかしもし、長期間を仕事で滞在すると、その場所もルーティンな風景に見えてくるかもしれない。さらに、思わぬ疑いをかけられたとしたら? 輝く街が一変して、グルーミーな街になってしまうだろう。 この『ハドソン川の奇跡』は、ニューヨークを見る目を一変させてしまう。主人公・サリー機長の目線で阿鼻叫喚の事故の当事者となり、英雄になったかと思えば、あっという間に驚くような理由で、糾弾されうる立場となってしまう。その悪夢のトンネルのような世界が容赦なく描かれ、その精神世界の中で、見たこともない肌寒さが漂うニューヨークの街をさまようことになる。 これは2009年1月に米ニューヨークのハドソン川で実際に起こった物語だ。飛行機事故で、制御不能になった旅客機は、

    サエキけんぞうの『ハドソン川の奇跡』評:イーストウッドは“9・11後遺症”にどう回答したか
  • もう苦しそうじゃない― 宇多田ヒカル『Fantôme』を聴く - 関内関外日記

    ディスクをケースから外すと、次のような言葉が書かれていた。たぶん。 Only you can show me love Even when you're not around Only you can make me bound だれによる、だれへのメッセージだろうか? 宇多田ヒカルの帰還。女王の帰還だ。アルバム『Fantôme』。おれはこのときを待っていた。絶対に待っていた。けっこう待っていた。わりと待っていた。宇多田ヒカルがあのまま人前で歌わない人になってしまうというのは、あまりにも惜しいと思っていた。もちろん、それを選択するのも彼女の自由だが。 おれは宇多田ヒカルが好きである。今のところかなわぬことだが、おれの夢は宇多田ヒカルのヒモになることだった。勘違いしないでほしい、宇多田ヒカルが「人間活動」宣言するまえから言っていたことだ。 一曲目は「道」だった。NHKの番組で最後に歌ったやつ

    もう苦しそうじゃない― 宇多田ヒカル『Fantôme』を聴く - 関内関外日記