新しい技術が出現し既存の労働・雇用状況が変化していくと決まって「技術が労働者を駆逐する」「いや、ラッダイト運動の頃の例からわかるように労働者は別の仕事をするようになるだけだ」という議論が巻き起こる。確かに状況だけみると幾度もの技術革新を得ながらも我々は日々の労働から解放されてなどおらず、概ね嫌だ嫌だと言いながら仕事へ向かい、かつてはなかったが今は存在する仕事をするようになっただけのようにもみえる。 しかし本当にそうだろうか。TOHOシネマズはチケットの発券を無人化し、一部図書館は本の貸出、返却、予約した本の受け取りまでをすべて無人化するなど単純なサービスはどんどんシステムに置き換えられている。その仕事をしていた人間は別の仕事・もっと高度な複雑な仕事へとうつったのだろう。だが人間しかできなかったはずの「高度な仕事・複雑な仕事」が今後はロボットの性能が上がり、人工知能が発達し、徐々に駆逐されて
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