【トブルク(リビア東部)=山本大輔】リビアのカダフィ政権の政府軍は15日、チュニジア国境近くのズワラを制圧、同国西部のほとんどの都市を奪還した。反体制派が支配してきた東部でも拠点ベンガジに迫る勢いで、国際的な支援がなければ、反体制派が政府軍の勢いを止めるのは困難な情勢となってきた。 政府軍はベンガジの南140キロの都市アジュダビヤの大部分を奪還した模様だ。同市からはベンガジを通らずにエジプト国境方面に延びる幹線道路があり、沿線のトブルクや国境周辺の街にも政府軍が攻勢を仕掛けるとの情報が飛び交っている。西部では、ミスラタなど一部の都市で反体制派の抗戦が続いている。 トブルクの反体制派によると、15日夜、政府側の先遣隊9人を乗せた車両3台がトブルク郊外に到着し、武装解除などを求めてきているという。反体制派は同日夜現在、交戦は起きていないとしているが、トブルク市内では銃声や重火器の連射音が鳴