7月4日の夕方、ミカエラ・ジャイルスの携帯電話から緊急事態を知らせる音が聞こえ始めた。そして、ホラー映画のようなメッセージがいくつも画面に現れてきた。 メッセージは、彼女の19歳になる息子からだった。マドリードのAirbnb(エアビーアンドビー)のホスト(部屋の貸主)が、集合住宅の4階の部屋に彼を閉じ込めカギをかけたというのだ。息子はその部屋に宿泊する予定だった。息子のメッセージによると、ホストはまだ部屋の外にいて、台所の引き出しでナイフをガチャガチャいわせながら、性的行為に応じるよう迫っているという。息子は母親に助けを求めていた。 閉じ込められた息子…誰も助けてくれない 母親はAirbnbに電話をかけた。だが、同社の従業員は息子の宿泊先の住所を教えず、警察に電話をしようともしなかった。彼らは母親にマドリード警察の電話番号を伝え、住所を知りたいなら、マドリード警察からAirbnbに電話をし