そのため、クラウドシステムではKVS(キー・バリュー・ストア)と呼ばれるデータストアを用いることになります。今日は、KVSの機能要件と、3つの実現方法について、おさらいしたいと思います。 1.クラウドシステムにおけるKVSの機能概要 クラウドの大規模分散システムで使用されるKVSには、3つの機能要件が求められます。 多くのサーバーに分散配置されても、登録・参照・更新などで整合性のあるアクセスができること KVSが分散して格納されるサーバーが、登録データボリュームが増加した際にサーバーの割り当てを増やして分割できること、またそのようなデータ構造になっていること 可用性を維持するために、同一データストアの複製を配置できること、またそのようなデータ構造になっていること これに対応するため、KVSは①主キーとデータ項目だけの単純なファイル/レコード構造、②スキーマのないファイルシステム、という2つ