笠置シヅ子につきまとうヒロポン中毒疑惑。 ヒロポンは覚醒剤の一種で、敗戦後、市中に大量に出回り深刻な社会問題となりました。 現代では「ダメ。ゼッタイ」といわれる覚醒剤ですが、なぜ戦争直後に「ヒロポン渦」と言われるほど大量の中毒者が出たのでしょうか? 笠置シヅ子のヒロポン疑惑と、戦後の覚醒剤事情について解説します。 終戦直後の芸能界にはヒロポンが蔓延しており、当時の芸能人が中毒に陥っていたという数多くの噂が流布されています。 笠置シヅ子もその一人ですが、彼女がヒロポン中毒だったという噂には懐疑的な意見が多いようです。 噂の出どころのひとつに、歌手のディック・ミネが自著の中で語った目撃談があります。 「シヅ子が全盛の頃、楽屋で注射を打ち、狂ったように部屋の掃除をはじめた」という証言です。 これは、シヅ子は自分でも悩むほどの極度の潔癖症で、ディック・ミネには異様に見えた掃除も、シヅ子にとっては当