秋葉原事件の加藤智大被告から8月半ばに続いて2回目のメッセージが届いた。彼は2審から法廷にも姿を見せなくなったし、社会に何かを発信するつもりはないように見えたから、こんなふうにメッセージを送ってくることだけでも予想外だが、それ以上に予想外だったのは、その中身だった。 実は前回、彼のメッセージを公開した後にネット上に寄せられたコメントを筆者も弁護士もプリントアウトして加藤被告に送った。筆者の印象だと、「黒子のバスケ」渡邊被告に対するコメントと比べても明らかに否定的なものが多かった。やはり無差別殺傷事件という加藤被告の犯行に対しては、まず嫌悪感が先に立つ人が多いということだ。私としてはそういう厳しい現実を本人に知らしめたほうが良いと思って送ったのだが、今回の文書を読むと、加藤被告はやや違った感想を抱いたらしい。「読んだうえで的確に批判したコメントが多いので希望を持った」と書いてある。つまり、加