森友学園と加計学園を巡る国会論戦が1年以上も続くのに、世論調査では国民の過半が政府の説明に納得していない。この異常事態について、ごまかしや論点のすり替えを図る不誠実な政府の国会答弁が原因だとの指摘もある。ネット上でいま、そのカラクリを暴く「ご飯論法」なるものが注目されている。発案者とともに政府の答弁を考えた。【和田浩幸/統合デジタル取材センター】
加計学園が、首相との面会の存在を否定するコメントを発表したことを受け、愛媛県の中村時広知事は26日、「ありえない。事実なら県や今治市に謝罪し、記者会見して発表するという手順を踏むべきだ」とし、学園の対応を批判した。一方で、発表の内容については「正式な報告を受けていないので、コメントできない」とした。 今月21日に明らかになった県の新文書では、学園関係者の県への報告内容として、2015年2月25日に安倍晋三首相と加計孝太郎理事長が面会し、首相が「そういう新しい獣医大学の考えはいいね」とコメントしたとされるが、首相は面会の事実を否定した。これに対し、中村知事は繰り返し、文書が正確に記されたものであることを強調。今月25日にも「文書が事実だと困る人がいるのか」などと反論していた。
安倍晋三首相の政権退陣を求める野党合同の集会で、財務省の福田淳一事務次官のセクハラ疑惑などに抗議する「#Me Too」の紙を手に気勢を上げる議員たち=国会内で2018年4月20日午前11時31分、川田雅浩撮影 立憲民主党や希望の党など野党6党は20日、安倍政権の退陣を求める集会を国会内で開いた。財務省の福田淳一事務次官によるセクハラ疑惑に抗議の意思を示すため、女性議員は黒い服で統一して参加。立憲の尾辻かな子氏は「私たち、めちゃめちゃ怒ってます。セクハラを認めない財務事務次官、財務省、麻生(太郎)財務相、…
北海道大助教のエネルギー問題講演で 北海道ニセコ町立ニセコ高で昨年10月、公益財団法人・日本科学技術振興財団の事業で北海道大の助教がエネルギー問題の講演をした際、北海道経済産業局幹部が事前に原子力発電の問題点を指摘する部分の変更を求めたことが関係者への取材で分かった。住民から「教育への介入」と批判する声が上がる一方、経産局は「原子力を含めた各エネルギーのメリットとデメリットの両面が幅広く伝わるようにするのが目的だった」と反論している。 講演は昨年10月16日にあり、北海道大大学院工学研究院の山形定(さだむ)助教が「ニセコでエネルギーと環境を考える」と題して全国とニセコ町のエネルギー全般について説明した。
市教委が公開した文書のコピー。文部科学省は前川氏について「天下り問題により辞職した」などと記載し、前川氏を講師にした理由などを質問している=名古屋市役所で2018年3月16日、三上剛輝撮影 名古屋市教委「既に明らかに」として、そのまま公表 文部科学省が前川喜平・前事務次官の授業内容を報告するよう名古屋市教育委員会に求めた問題で、やりとりのメールを公表すると伝えた市教委に、文科省が前川氏の氏名などを黒塗りにするよう打診していたことが分かった。文科省は「参考にしてほしい」と黒塗り部分を指し示すファクスを市教委に送っていた。市教委は「既に明らかになっており、黒塗りの必要はない」としてそのまま公表した…
衆院文部科学委員会で同僚議員と話す自民党の池田佳隆衆院議員=国会内で2018年3月23日午前9時27分、川田雅浩撮影 参院文教委 「感想を求められた」と「ご覧いただけたか」 参院文教科学委員会は23日、文部科学省が自民党国会議員の指摘を受けて前川喜平・前事務次官の授業内容を調査した問題を審議した。文科省は、質問状を事前に池田佳隆衆院議員に見せた際、「ご覧いただけたか」という聞き方をしたと説明し、「感想を求められた」と主張する池田氏とのずれが浮き彫りになった。 文科省によると、今月1日に名古屋市教育委員会に1通目のメールを送信する直前、高橋道和・初等中等教育局局長が池田氏の事務所を訪ねた。池田氏から質問状の2カ所についてコメントされたのに基づき、「交通費や謝金の支出はあったのか」と尋ねる項目に「あった場合、それらの金額はいくらか」、授業の参加人数を問う項目には「動員等が行われた事実があったか
池田佳隆議員、複数回照会 部会長の赤池議員も照会 文部科学省が前川喜平・前事務次官の授業内容を報告するよう名古屋市教育委員会に求める前、文科省に照会したのは自民党文科部会長代理の池田佳隆衆院議員(比例東海)で、市教委への質問項目の添削もしていたことが取材で明らかになった。文科部会長を務める赤池誠章参院議員(比例代表)が文科省に照会していたことも判明した。【伊澤拓也、西田進一郎、山衛守剛】 前川氏は先月16日、名古屋市立八王子中で総合学習の授業として講演した。政府関係者によると、同市を地盤とする池田氏は2月中旬から下旬にかけ、複数回にわたって文科省初等中等教育局に電話し、授業の内容や経緯の説明を求めた。赤池氏も照会したという。
講演する前川喜平・文部科学省前事務次官=須坂市須坂のシルキーホールで2018年3月13日、川辺和将撮影 文部科学省の前川喜平前事務次官が13日夜、長野県須坂市内で講演した。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題を受けて辞任し、国会招致を要求する声が高まっている佐川宣寿前国税庁長官に関し「役人は辞めれば何でも言える。佐川さんにそう教えてあげたい」と述べた。 前川前事務次官は昨年、「加計学園」の獣医学部新設計画に関し「総理のご意向」と記された文書の存在を告発。その後、全国の講演会などで官邸側の関与を主張し続けている。 講演では森友問題について「意思決定過程の不透明さなど加計問題と似ている」とし、改ざんは「隠すだけでなく偽の情報を出した。輪をかけて悪質だ」と批判。「38年務めた経験上、役所の人間が自ら判断したとは思えず、政治的な力が働いたと考えざるをえない」と語った。
全身の細胞に不要になった物質がたまり、さまざまな症状が表れる難病「ハンター症候群」で、これまで治療法がなかった知的障害の改善を試みる薬の治験を、製薬会社JCRファーマ(兵庫県芦屋市)が3月末から始める。薬を点滴で投与し、脳の血管の「関門」を通過させて神経細胞に届ける技術を開発した成果で、今後、アルツハイマー病など他の脳神経疾患の治療薬への応用が期待できる。【藤野基文】 ハンター症候群はムコ多糖症という遺伝性難病の一つ。ムコ多糖は細胞同士の接着に使われ、常に合成と酵素による分解が繰り返されている。しかし、患者はこの酵素が生まれつきできないか働きが弱く、不要物が細胞内に蓄積する。その結果、気管支や心臓の病気、肝臓などの肥大、関節のこわばり、知的障害など全身に症状が出る。
加計(かけ)学園の獣医学部新設計画について、文部科学省の大学設置・学校法人審議会(設置審)の専門委員会で審査に携わった複数の委員が毎日新聞の取材に応じ、「獣医学部新設の前提となる4条件を満たしていない」との認識を示した。設置審の答申を受け、文科相は11月に認可したが、1人は「本来なら来年度も再度審査すべきだった。時間切れになった」と語り、来春開学の日程が優先されたことを示唆した。 文科省は27日、今年度の設置審の議事要旨を公開した。加計学園に関する記述は17行しかない上、獣医学の専門家が実質的な審査をした専門委員会(14人)の議事要旨は「自由闊達(かったつ)な意見交換を妨げる」などを理由に非公開とされた。
立憲民主党は26日の執行役員会で、26日発売の週刊文春でセクハラが報じられた青山雅幸衆院議員(比例東海ブロック)を無期限の党員資格停止処分とする方針を決めた。衆院の会派にも参加させない方針。 青山氏が代表を務める弁護士事務所の元女性秘書が青山氏からセクハラを受けたとの記事で、青山氏は「私の認識とは…
学校法人加計(かけ)学園の獣医学部新設問題で、改定計画案が文部科学省側に出された。日本獣医師会などは「獣医師数は足りている」として新設を疑問視するが、新設学部を統括する吉川泰弘・千葉科学大教授は「一歩先を見据えた取り組み」と反論している。 6年制の新設獣医学部では、4年次まで同じカリキュラムで獣医学の基礎を学ぶ。5年次から▽基礎系=研究職養成▽公衆衛生系=感染症対策などを担う公務員獣医養成▽臨床系=牛、豚などの産業動物やペットの診療医養成--の3分野に分かれ、学生は均等に振り分けるという。 獣医業界では、産業動物獣医や公務員獣医は不足する一方、学生に人気のペット獣医は余り気味とされる。所管の農林水産省も「全体として不足していない」とし、日本獣医師会などはペット獣医養成も掲げる加計学園に反発している。
傲慢さにじむ安倍政権 印象操作、ということについて考えてみる。 先日閉会した国会で、安倍晋三首相が連呼したことで人口に膾炙(かいしゃ)するようになった言葉だけれど、あまり知らない言葉なので辞書を引いてみた。 「広辞苑」によれば「他者に与える自分の印象を、言葉や服装などによって操作すること」とある。 普通に読めば、他者の印象を操作する主体は自分であるように受け取れる。しかし、国会開会中の首相は、「他者(国民)に与える自分(首相)の印象を、(野党が)言葉などによって操作すること」と解釈して使っていたようだ。ひょっとしたら、辞書に「自分」と書いてあったら、「自分=私自身」と読む癖をつけておられるのだろうか。 ともあれ私、というのは、このコラムを書いている私自身だが、首相にとっても野党にとっても「他者」であると思われる、一国民としての私が、誰によって、どのように印象を操作されたかについて、考えてみ
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