類人猿たちが作る道具は、目下必要なものだけである。人間は、翌日に道具が必要となるだろうことを理解でき、新しい居住先にも持っていける。 水の持ち運びは、将来に備える最小限の計画の形態であるが、それはしかしながらヒト科の生活にとっては一大進展を意味したかもしれない。 すべての思考が脳で起こっているわけではない。脳も完全に孤立した状態では機能しない。脳が置かれている肉体に大いに依存しているのである。 思考は脳に限った営みではなく、生物体全体にある。脳を主(あるじ)と考えるのはやめるべきだ。むしろ肉体のために働く召使いと考えた方がよい。 チャールズ・スノードン ”ボノボとチンパンジーにとっては、コミュニケーションするのがおもしろいと思える話題がかなり限られている。” ヒト以外の類人猿は、ビートを一定に打てない。 『ヒトはいかにして知恵者(サピエンス)となったのか―思考の進化論』という本の中で、ヒト
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