ブックマーク / georgebest1969.typepad.jp (12)

  • 成人式には行かないで

    岩田健太郎といいます。もうすぐ50歳になるおっさんです。感染症を専門にする医者でもあります。 この文章は、「成人式には行かないで」というお願いの文章です。 なぜ、そのような文章を皆さんに読んでいただきたいのか、今からその理由を説明します。 理由は新型コロナウイルスです。このいまいましいウイルスがいなければ、我々は毎年行っている楽しい行事を楽しくとりおこなうことができたのです。が、残念ながら今はその時期ではありません。すべてはこのウイルスのせいなのです。 一生一度の大事な成人式、たかだか風邪の親戚みたいなウイルスごときで、止めにするなんて嫌だよ。そんな意見もあることでしょう。 でも、一生一度の大事な成人式だからこそ、ここで一歩踏みとどまってもらいたいのです。 すでに、年末年始に帰省した若者から、家族親戚に感染した事例が兵庫県でも複数見つかっています。確かに若者にとってはこのウイルスはほとんど

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    blueboy 2021/01/10
    成人式に行かなければいい、というものではない。若者が地方の実家に戻る時点で、危険が大きい。実家に戻るとしても、マスクをして、食事を別にするべきだ。家族であっても、他人としてふるまえ。 https://bit.ly/2MUdsI5
  • マスクについて

    この話も、当はネットに挙げたくはなかったのです。絶対怒られるから。何を言っても。 とはいえ、何も言わなければさらにデマが広がってしまうというジレンマが生じてしまいます。よって、ここでマスクについても説明します。これも長いですよ。 実は、マスクについての考え方について、新しく説明すべきことはあまりありません。どうしてかというと、その考え方は、 検査の考え方 と全く同じだからです。すなわち、 マスクの属性 だけで、マスクを論じてはならない。マスクがどのように飛沫の放出を防ぐかとか、防がないとか、富岳のシミュレーションでどうだとか、そういう「マスクの性能」は議論の一部をなすけれども、議論の全てではないってことです。 察しの良い読者はお気づきでしょう。そう、実はマスクの議論も、検査の議論同様、 状況の判断 が大事なのです。もう少し詳しく説明しますね。 マスクの効果についてはすでにメタ分析が出てい

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    blueboy 2020/06/26
    ① 自分が感染しないことばかりを語っているが、マスクは口から飛沫を飛ばさないためにある。これ読め。→ https://j.mp/2Yv4GDE ② "効果は「感染経路の遮断」であり、それ以外にはまったくありません" → 保温と保湿。
  • なぜ、国ごとに差が出たのか。そして第二波がどうなるか。

    現在、準備している文章の一部です。長いです。 以下に述べることは多分に仮説に基づいている個人的な見解です。 基的にぼくは診療のプロで、予測のプロではないために、未来予測はしないことにしています。臨床屋がやるべきは「想定されるシナリオを全部想定して、そのすべてのシナリオに対する最適解を模索する」ことです。なので、予測の欲望には抑制的であるべきで、「未来はこうなる」とは言わないものです。 しかしながら、今回はその定石をあえて選択せず、ある程度未来予測めいたものについても言及します。すなわち、「第二波がどうなるか」です。なぜ、未来予測めいたものを述べるに至ったかは、稿をお読みいただければご理解いただけると思います。 読者の皆さんを焦らすのはぼくの意ではありませんから、先に結論を申し上げておきます。つまり、 「第二波は第一波より(いろいろな意味で)小さいものになる可能性が高い」 というもので

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    blueboy 2020/06/23
    「欧米でも徹底的なロックダウンによってCOVID-19を激減させることに成功しています」→ こんな与太は一発で嘘だとわかる。英国と米国はロックダウンで激減させていない。/日本でも一時期には急増した。中韓も同様。
  • 慶応のPCR6%の意味

    慶応大学病院が無症状の患者67人に新型コロナウイルスSARS-CoV-2のPCRを行い、4名が陽性であったと発表した。6%である。 これだとnが少ないのでシンプルな二項検定を行うと、95%信頼区間は 1.7%-14.6%となる。東京都民の1395万人に当てはめると 237,150人-2,036,700人となる。今朝(4月23日)見た、PCRで陽性になった感染者の累計が3,439人だから、実際の感染者はPCRで把握されている患者の69-592倍いる、ということになる(追記。これは観察期間が違うので不適切な分数でした、すみません。実際はもっと大きな数になります。慶応の検査実施期間が報道では分からなかったので適切な計算は今できませんが、要するに「分かってるよりずっとずっとたくさん」ということだ)。 PCRの感度は30-70%くらいと考えられるから、楽観的シナリオだと真の感染者は4/0.7=約6人

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    blueboy 2020/04/24
     NYでは無作為検査がすでに実施された。それによると、すでに抗体を持っていると推定される人数は、実際の感染者の 10倍。 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200424/k10012403011000.html  ただし感染爆発がすでに起こった都市。
  • なぜ日本ではコロナウイルス流行が(それほど)起きていないのか、そしてなぜ東京で増えているか。

    今から申し上げるのは完全に仮説です。科学的営為は仮説生成と仮説検証からなります。ぜひ検証したい、してほしいと思います。 Here what I state is just a hypothesis. Science consists of hypothesis generation and hypothesis evaluation. This hypothesis also needs evaluation. I would like to do it and somebody also should. I do not have time to write an English version in addition to this Japanese one, so please take advantage of one of translation service to read

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    blueboy 2020/04/03
     「日本では流行しない」のではなく、「マスクをする国では流行しない」だ。統計データを見よ。→ https://bit.ly/3dCvBmg http://bit.ly/3aWMJRC / 東京の急増は、海外からの帰国者を野放しにしたからだ。 https://bit.ly/3ar6Do4
  • 事実に誠意を

    これから書くことはほとんど、これまでも繰り返し申し上げてきたことと変わりない。が、同じ質問は繰り返し受けているので、再度申し上げる次第である。なお、海外からも同様の問い合わせが多いので来であれば英語でも同じ内容の文章を用意すべきだが、時間の関係で割愛させてください。Chromeかなにかでそれぞれ母国語に訳してお読みいただけると幸いです。なお、稿は特に感染症学の基礎知識やジャーゴンを知らなくても読めるように工夫はしているが、それなりに難解な内容だ。その点はご容赦いただきたい。 日COVID-19報告数が諸外国に比べて非常に少ないことに内外から注目が集まっている。あれは当なのか。検査数が少なすぎて、実際の感染者数を見誤っているのではないか、という指摘がある。 しかし、この指摘はいろいろなレイヤーにおいて間違っている。そもそも、日COVID-19の全数把握を目指していない。行政検査

    事実に誠意を
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    blueboy 2020/03/27
    http://bit.ly/2IRKu6l の抗体検査だと、軽症のうちに発見できるので、早めに治療開始し、重症化や死亡を免れやすい。この方針で成功しているのがドイツだ。 https://bit.ly/2wsduiu の (3) / 日本は逆で、重症化してから検査。
  • 「感染症は実在しない」あとがき

    昔書いた「感染症は実在しない」を集英社から仕立て直して出してもらうことになりました。「あとがき」を追記したので、どうぞ。 英国がCOVID-19対策で、他国と異なる対応を取ると表明したとき、世界は驚いた。国民の多くにあえて感染を許容させ、集団免疫をつけさせようというのだ。かなりの「奇手」と思った(英首相の「降伏」演説と集団免疫にたよる英国コロナウイルス政策(小野昌弘) - Yahoo!ニュース [Internet]. Yahoo!ニュース 個人. [cited 2020 Mar 19]. Available from: https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200315-00167884/)。 ところが、事態は二転三転する。この感染許容策に多くの専門家が批判を寄せた。議論が繰り返され、結局、英国は他国同様、保守的で「普通の」感染対策を行

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    blueboy 2020/03/20
    良い話だが、画竜点睛を欠く感じなのは、昨日の専門家会議の見解への批判が抜けていることだ。こいつがとんでもない間違いだらけなのだが、それへの言及がないのが残念。それを知りたければ、こちら。 https://j.mp/3dhsrEj
  • 2020年夏に東京オリンピックを開催すべきでない理由

    これまでオリンピックについては特にコメントしてきませんでしたが、観客ありで予定通り開催、が目指されているらしいので、個人的な見解を申し上げます。 2020年に東京オリンピックの開催は止めておいたほうがよいです。以下に根拠を述べます。 オリンピックを開催するべきか、否かは「どういう状況下であれば開催できるか」という条件を設定しなければなりません。賛成派であっても「ここのラインを超えたら開催できない」、反対派であっても「この閾値を下回れば開催してもよし」という基準を持つ必要があります。何が何でも開催賛成(あるいは反対)は、判断を放棄しており、単にイデオロギー的主張を述べているだけです。リスク管理的には、特にこのような地球規模での危機時には、そういう空想的な主張は述べるべきではありません。 では、何が是非を決める基準かというと、 1.日でマスギャザリング(オリンピック)を行える程度のCOVID

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    blueboy 2020/03/19
     「世界中のアスリートや観客が日本にコロナウイルスを持ち込まない」というのは、五輪を中止すれば実現するのか? そのころずっと入国規制をして、鎖国状態を続けて、世界から孤立するのか? 論理破綻している。
  • COVIDと対峙するために日本社会が変わるべきこと

    おはようございます。走ってきました。週5回は朝走るのですが、このときreflectionをします。昨日見たもの、書いたもの、語り合ったこと。Reflectionの時間は非常に大事でただただ実務だけやってるとすぐにアイデアが枯渇します。あと、休養、運動、栄養、そして笑いはとても大事です。 さて、日お伝えしたいことは結論だけ言えば以下のことです。多くの専門家も同じようなことを言っていますから特にオリジナリティはありません。 1.風邪をひいたり体調を崩したら家で休む。社会もそれを許容する。 2.しんどくなったらマスクを付けて速やかに病院を受診する。しんどくなければ必須ではない。しんどさの基準は個人差があるので個々の判断で。 3.自宅に家族がいれば、病気の人はマスクを付けて、神経質に何かに触るたびに手指消毒をする。何度でも。 4.仕事や学業を効率化する。人が集まらねばならない会議は最小化してメー

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    blueboy 2020/02/16
    風邪気味の人を出社させることで得る仕事量と、多数の同僚が感染して病欠することで失う仕事量。どちらが大きいかを考えよう。前者よりも後者がはるかに大きい。それを理解できない馬鹿経営者のせいだよ。
  • 「「新型肺炎」日本の対策は大間違い」、は大間違い

    上昌広氏が新型コロナウイルス対策に意見している(https://www.fsight.jp/articles/-/46472)が基的な間違いが多い。ここに指摘しておく。 1.クリニックに風邪で受診する人に対して、新型コロナウイルスを検査すればいい 上氏は国内のコロナウイルス流行状況を把握するために外来受診の風邪患者で新型コロナウイルスの検査を推奨する。これはまったく不合理な間違いだ。 まず、日では新型コロナウイルス感染者は20人程度しか見つかっていない(2020年2月5日項記載時)。しかも全員が武漢との疫学リンクがはっきりしている。こういうフェーズのときに極めてコモンで日中の外来にやってくる風邪患者にコロナウイルス検査を行うのはまったく不合理だ。金銭的にも労力的にも割に合わない。しかも検査が殺到してしまうと検査結果が出るのが遅くなる。ぼくは2001年の米国の炭疽菌騒動を経験したが、

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    blueboy 2020/02/07
  • 漢方とエビデンスの地平

    御礼。 書は大変面白く読ませていただいた。ただ、どうも日の漢方診療のトップランナーたちはEBMあるいはエビデンスについて、根的に誤解しているように思う。 要するに、EBMにおいてWhyとかHowとかはどうでもよいのだ。大事なのは、What, How much, How many, Which といった「ぶっちゃけ」な問題ばかりである。EBMは「なんでそうなるの?」というタイプの疑問には常に沈黙する。その答えるところは、(理由はよく分かんないけど)「どちらの治療がベターか」「何が最適な選択しか」といった、ぶっちゃけな回答ばかりである。 それは、実は漢方診療に親和性が高い。複数の生薬(そして背後にはさらにたくさんの化学物質)が絡む漢方診療において「なぜじゃ」「どうしてじゃ」といった間寛平的疑問に答えるのは困難である。でも、実はEBMもそうであり、EBMが「なぜじゃ」「どうしてじゃ」と

    漢方とエビデンスの地平
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    blueboy 2013/05/22
    「プラセボと比較して」という発想は間違いだね。漢方薬は、「効く人には効く」というのが原理。効かない人の分は排除し、効いた人のみを計測するべき。効いた人が利用して、効かない人は利用しない、とするべき。
  • 読売新聞らは被害者だったのか?

    iPS細胞を用いた臨床試験絡みの捏造問題で、読売新聞ら複数の報道機関が誤報した件が問題になっている。読売編集局長は「おわび」の文を発表した。 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121013-OYT1T00115.htm?from=popin しかし、 (引用)京都大の山中伸弥教授がノーベル生理学・医学賞を受賞することが決まった直後で、難治の病に苦しむ患者さんにとって「夢の治療」を身近に感じられる記事だったに違いありません。社には、読者の方から「心強く勇気付けられた」という声も届きました。(引用終わり) と、患者さんのニーズがあったから、やむを得ない事情もあった、、、、同情の余地あり的なニュアンスのコメントもあるし、 (引用)自ら紙記者に売り込んできた東大医学部付属病院特任研究員で「ハーバード大客員講師」を称 する森口氏は、口頭での発表を予

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    blueboy 2012/10/18
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