トヨタ自動車が、渡辺捷昭(かつあき)副会長(69)を相談役とする方向で調整していることが分かった。6月の株主総会で取締役を退任するとみられる。張富士夫会長(74)は留任する。トヨタの社長経験者が会長に就かないのは、病気で社長を退任した場合などしかなく極めて異例だ。 副社長から昇格したもう一人の副会長の岡本一雄氏(67)も退任するとみられる。 トヨタは意思決定の迅速化などを目的に取締役の大幅削減を検討中で、代表権を持つ副会長もなくし、経営のスリム化を図るとみられる。 渡辺氏は05年6月から4年間、社長を務めた。【鈴木泰広】