頭のてっぺんから足の先まで入った刺青と、親指がすっぽり入るほどのピアス、キャップとパーカーにコンバースのスニーカー。ハードコアバンドの兄ちゃんかとも思える男が、その無骨な手を優しく添えるのは「盆栽」。濵本峰松園・濵本祐介(はまもと)、遡れば平安時代から続く盆栽の世界に身を投じた、庭師・盆栽作家だ。 伝統文化を昇華した「新しい盆栽」。伝統産業に身を投じた若いアーティストと聞いて、そんな言葉が枕詞のように思い浮かんでしまう。しかし濵本には、いってしまえば現代の伝統への常套句は通用しなかった。 「新しさを求めるより、基本がすべて。多くは求めない」。静かに語る濵本が、クリエーションの乱発される現代で突き詰めたいのは、従来の伝統そのものだ。 “新しい盆栽”への欲求が「一切ない」 渋谷のビルを器に見立てた盆栽ビル、MoMA DESIGN STOREで開催された「Modern Japan(モダン・ジャパ
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