今年も静かに暮れてゆく。騒がしい地球において、日本は動乱状態に陥らず、日々安定して食べてゆくことができているのは、大きな幸福である。 太古以来、この〈食べてゆける〉ことが大課題であるが、その水準に日本は達している。しかし人間は〈物の生活〉が足りておれば、それでいいのであろうか。 ≪問われるべき「心の問題」≫ 物の生活と同時に〈心の生活〉がある。これを満たしてこそ真の幸福である。心はもちろん人間のあり方である。その眼で1年を顧みると異常な出来事が次々と浮かんでくる。虚偽-小保方実験や佐村河内作曲、虚言-吉田清治詐話宣伝の朝日新聞、虚妄-中韓の日本領土侵略の主張…。 さらに子への虐待、子殺し親殺し、学校の友人へのいじめや殺害といったおぞましい事件の数々。 それらには、表れた結果から動く治安の問題すなわち法の問題である以前、まずは、その動機にからむ心の問題すなわち道徳の問題を問うべきではなかろう
![【正論】道徳心高める教育を推進すべし 立命館大学フェロー・加地伸行](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2cd4a5168f828f31dc4b9b32937d03f8793cca27/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fwww.sankei.com%2Fcommon%2Fimages%2Fogp_column-seiron.jpg)