会見が始まる前には一度止んでいた雨は、会見が終わるころにはまた降り出していた。まるで、一時は業績回復の足がかりを掴んだかにみえたものの、再度、業績悪化に陥り、いよいよ中核となる液晶テレビ事業の構造改革に着手しなくてはならなくなった、この日のソニーの様子とダブってみえる。 「いまは厳しい試練の時。黒い雲が晴れた時のチャンスに備えなくてはならない」 - ソニーのハワード・ストリンガー会長兼CEOはそう語り、ソニーグループ全体で、2009年度までに2500億円の費用削減、液晶テレビ事業における1,000人規模の人員削減策などを盛り込んだ経営体質強化施策を発表した。 会見に臨む(左から)大根田伸行執行役EVP兼CFO、ハワード・ストリンガー会長兼CEO、中鉢良治社長兼エレクトロニクスCEO 「ソニーを変革し、収益性を回復させることが、私の責任である」とストリンガーCEOは言い切る。 2008年12