──1作目の『ルー=ガルー 忌避すべき狼』が出てから10年ぶり、待望の続編ですね。 10年ぶりと言っても、そんなに「間が空いた」という感覚はないですね。続編という位置づけではないにしても、『覘き小平次』から『数えずの井戸』までだって8年空いてるし、大体『邪魅の雫』を書いてからもう5年はたつでしょう? それに10年間毎日同じことやってるわけで、質量としてはゼロに等しいですから(笑)。 ──久々の『ルー=ガルー』ということで、内容やキャラクターを忘れていませんでしたか。 覚えてました。1作目が2009年に講談社ノベルス版になったので、その時に読み返して手を入れてますからね。だから実質、インターバルは2年もない。 ただ、この作品は10年前に書く予定だったものなんですね。そもそも1作目を書き終わった時点でシリーズ化の依頼はされていて、5作目くらいまでは考えた。2作目なんかは書き始めてたんです、冒頭