「教育困難校」という言葉をご存じだろうか。さまざまな背景や問題を抱えた子どもが集まり、教育活動が成立しない高校のことだ。 大学受験は社会の関心を集めるものの、高校受験は、人生にとっての意味の大きさに反して、あまり注目されていない。しかし、この高校受験こそ、実は人生前半の最大の分岐点という意味を持つものである。 高校という学校段階は、子どものもつ学力、家庭環境等の「格差」が改善される場ではなく、加速される場になってしまっているというのが現実だ。本連載では、「教育困難校」の実態について、現場での経験を踏まえ、お伝えしていく。 ■家庭の話に敏感で 「教育困難校」では、生徒が教師に少しなじんでくると、教師は家族のことをよく質問される。最初の質問は、「先生、結婚してるの?」である。独身の場合は「なんで結婚しないの?」と続き、既婚者の場合は「子供何人? 何歳?」と立て続けに質問される。このよ

